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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜B
-1

〈七章 始まりの戦火〉

「お前結局レーヴェスを探すのはついでだったのか?」
ヴェイルに案内された広い部屋の中アルス、フォルツ、ヴェイルが寛ぎながら話す。
部屋は城の護衛兵士用の様だ。
だが中は広く、三人で寝泊りするには充分である。
部屋はベットが三つとクローゼットのみだが自分で暇つぶしできるものは集めろとのことだ。
また窓が二つある。そこは五階なので見通しは良くそこから、城周りの巨大な広場、城壁や城門、城下町が等が見える。

そしてなんでも部屋数が足りないらしく、アルス、フォルツ、ヴェイルはこれから相部屋を使うことになったようだ。
ルナは女性ということもあり、城の給仕係の女性二人と共に相部屋に住まうことになった。
また、任務をこなす時以外は各々がそこで寝泊りすることになった。
また、アルスとフォルツ、そしてヴェイルはこれから黄泉羽と戦うだけでなく、小隊と共に敵軍を削るのも任されることとなった。
ルナはアルス達の要望で、戦いで傷ついた兵を救う救援部隊に身を置くこととなった。
「もちろんお前らを探すのが任務だったが、俺の中で1番大事だったのはレーヴェスを探すことだったさ。
だからお前らがレーヴェスと戦おうとしてたとき奇跡だと思ったぜ。」
「ふーん。
遺跡の調査と見せかけ、レーヴェス捜しと見せかけ、俺達を捕らえた。
ヴェイルの言ってることはどこまでが本当なのかねえ」
目を細めるフォルツ
「それは本当だって。もうお前達騙したりしないって。本当に!」
ヴェイルは両手を振りながら弁解した。
「ところで最初にジェラルド兵がホーリーまで追ってきた時はジェラルドの鎧着てたのに何で俺達を捕らえた時のジェラルド兵は密偵の格好だったんだ?」
ふと抱いていた疑問を尋ねるアルス。
「ああ、あれはフォルツにぶっとばされた奴が、黒の光呪文のことを報告した後、独断でお前達を追跡しに行っちまったからだ。本来、漆黒の竜人であるお前の追跡は極秘で行わなきゃならねえのによ。」
「よくクビにならなかったな」
「うちの国王は世間のイメージと違って寛大だからな」
二人は、少しだけ誇らしげに言うヴェイルに妙な人間味を感じた。
「それにしてもヴェイルがジェラルド兵だったとはなあ」
思い出したようにフォルツが言った。
「いつからなんだ?」
「うーんと確か、レーヴェスが姿を消してからすぐだったな。だから四年前か。」


《四年前、俺は消えたレーヴェスの手掛かりを探るために各地を巡り歩いてた。
そしてレヴェンド大陸を回ってたある日、何の手掛かりも見つからなくてやけになってたんだろうな、浴びるように酒を飲んで酔っ払ってジェラルド城の城門を強行突破しちまったから大変だ。
ジェラルド兵がわんさか出てきてな。
そいつらは全部ぶっとばしたんだが、ジェラルド国王護衛兵隊長ヴェザードが出てきて、こいつがつえーのなんの
「貴様が狼藉者か?」
「ああ?なんだあ?」
ヴェザードはものすごい殺気で大剣を振るってきた。
酔ってたとはいえ終始押され気味のまま勝負はつかなかった。
やがて互いに体力も尽きた頃ジェラルド兵が一気に襲ってきやがって捕まっちまった。
おかげで酔いも覚めたぜ。
俺は酔いが覚めたと同時にやべえことしちまったことに気付いた。
あのジェラルドの王城を強行突破しちまったんだもんな。
死刑は免れないと思ったぜ。


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