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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-86

 ふにゅ、ふにゅ、ふにゅ……

「あっ、昌人……あ、いい……ん、んっ…」
 単調ともいえる動きでも、智子は顔を紅くして、甘い声音に乗せて愉悦を訴える。いつもならば微動だにしない眉が快楽に歪んでいる。胸のわずかな愛撫だけで、こんなにも悶える智子の姿。
 昌人は、顔を乳房に寄せた。そして、硬度を高めつつあった紅い実に、かり、と歯をたててみた。
「あ、ひっ!!」
 びくり、と智子のからだが震える。両腕が、昌人の首に廻されて、そのまま頭を胸に押しつけてきた。
「あっ、あっ、あふっ、んふっ、ん、ん、ん!」
 むにむにむに、と唇で咀嚼する。口の中できりきりと堅くなっていく部分に、智子の感度の具合をさぐる。
「昌人……昌人ぉ……」
 ひたすらに、想い人の名を呼び続ける智子。昌人はその想いに応えるべく、愛撫の度合いを深めていった。



「………」
「………」
「………」
 こちらは“ろの間”。そして、“いの間”に続くであろう壁に張りついているのは、城二大軟式野球部の女三人衆である。
 風呂場から出て、ナイター中継に興じている男たちを横目に“ろの間”に戻ってきた彼女たちはしばらく雑談などをしていた。ふいにその話題が尽きて沈黙の中に入った瞬間に、隣の部屋から聞こえてくる艶声を三人同時に聞いてしまったのだ。
(壁、こんなに薄かったんですか?)
(しぃ!)
(OH……IT’S DEBAGAME……)
 耳を押し付けると、はっきりと隣のやりとりが聞こえてしまう。
『あ……まさと……あ、あんん……』
 女性の甘ったるい声。これはきっと、玄関で挨拶をかわしたあの麗人に違いない。
『そ、そこ……いい……もっと……もっと……』

 ごくり…

 喉を鳴らしたのは、禁欲が続いている晶だった。
『あ、あふ………ん、あ、そこ、あ、ん、んんんっ!!』
 少し、女性の喘ぎが強くなる。それだけ耳に入ってくる刺激が、明らかになってゆく。
『あ、はずかし……だ、あ、ああぁぁぁ!!』
 高い声が響いた後、しばらく沈黙が訪れた。
(お、終わったのかな?)
 玲子が訊く。晶もエレナも、首を振るだけで何も言わない。
『………まさと……ほしいの……あなたが、ほしい……』
(こ、ここからが本番みたいですけど)
 晶はもう一度、ぐびり、と唾を飲み込んだ。
 隣の部屋の睦事をイモリのように壁にへばりついて盗み聞きしている女たち……。こんなところを、男連中に見られたらなんと言われるだろうか。
(どきどきです……)
 同じ行為を何度も自分たちでやっているにも関わらず、尽きせぬ興味が後から後から湧いて出る。それは人の性ゆえに、という言い訳でも用意しておこう。





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