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【瞬間】
【初恋 恋愛小説】

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【瞬間〜LAST WORD】-2

彼と別れて1ヵ月。
もう冬になるね。
元気にしていますか?変わりなく、優しいあなたでいますか?あれから一度も話す事なく、目を合わせる事もないけれど、私は今日もあの時と変わらず笑顔の仮面をつけています。
同じ学校にいるのに、隣のクラスに今日もあなたはいるのに私達はお互い存在を否定しているみたいですね。
私に後悔はありません。あなたと別れてよかったよ。あのまま付き合っていたら、なんて事は考えません。《もしも》は嫌いだから。
でもね、気付いたよ。
どれだけあなたに失礼な事をしたか。なぜ、自分の口であなたに伝えられなかったんだろう。
どれだけ彼女に惨めな事をさせたか。なぜ、彼女にそんなお願いができたんだろう。
自分がすごく恥ずかしいよ。本当に、本当にごめんなさい。
きっと、私は自分だけがかわいかった。傷つきたくない、私は傷つきたくない…きっとどこかにそんな思いがあったんだと思う。
傷つくことから逃げる為、彼女を利用した。
辛いことから逃げる為、彼を突き放した。

ただただ、自分を守る為。

やって気づいたよ。
あの時私が守りたかったのは“あなた”じゃなく、自分だったんだね。
『時間は経つ』

当然だけれども、すごく実感した。

いつしか私達は前のように話すようになった。
学校への通学途中。友達と一緒にいる学校の中。帰り道。学年がひとつ上がり、同じクラスになったのがきっかけかもしれない。共通の友達がたくさんいるからかもしれない。どんな理由にしても、また会話するようになったことに変わりはない。
(よかった…恨まれてはないみたい)
・・・はぁ、本当バカ。
彼が恨んだりするはずないのに。私が辛くなる程優しい彼が恨んだりするはずないのに。

彼に新しい彼女ができたのは、私に彼氏ができてから半年位経った頃だった。
そんな彼から初めて聞けた本音。たった一言だけだけど、本心だと信じている。

『俺はいつでもお前の幸せ願っているからさ』





=あとがき=
小説としてはここで終わらせておくべきだと思い、終わらせています。
これは、私の実体験です。私が小学6年生〜中学1年生までの15ヵ月間の思い出です。別れてから何年も経過した今でも私たちは友達でいます。今でもやっぱり彼は優しいです。
その後についてはまた別の機会に作品にしたいと思っています。

つたない文章の中、最後まで読んでくださった皆様ほんとうにありがとうございました。誰かに何かが伝われば、と思っております。『大切な時間は二度と同じようなカタチでは戻らない』だからこそ、今となりにいてくれる方に誠心誠意を表してあげてください。
他の誰でもない、あなた自身の為に。


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