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「本気の恋。はじめました。」
【大人 恋愛小説】

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「本気の恋。はじめました。(下)」-5

「泣いてる?今どこ?」
「みせっの近く…」
「動かないで待ってて」

それからすぐ山下さんは来てくれて、二人でファミレスに入った…

「途中で抜け出しちゃって平気なの?」
「平気か…わかんないけど…夢中でした。」
「ごめん。みんなに嫌な思いさせたな」
「あのっ」
「ん?」
「私もっ今月で辞めますっ」
「え?」
「適当に理由つけて辞めますっだから…」

また涙が出る。
こんなに私泣き虫だったっけ?

「今から海いこうか。」
「え?」
「朝日見にいこう。」

山下さんの突然の提案に頭がついていかない。

「ほら」

立つようにうながされ、ファミレスを後にした…



「いやぁ海はいいなぁ」

胡散臭く伸びをしてみせる山下さん。
そしてそのまま頭を下げた。

「ごめん!大人気なかった!あんなメール入れて」
「いえ、私こそ…禁止な事をしてしまって。」
「でも、それを投げ出して来てくれて嬉しかった。正直」
「とっさだったんで…」
「だから告白する事を今、告白します!」

え?
意味がわからない…

「俺が辞める日に…彩に告白します!さっき言ってた今月で辞める事がもし、叶ったら…俺は、美鈴じゃなくて、彩に伝えたい。」
「はっはい」
「そしたら…お付き合いしてくれますか?」
「……はい!」
「あれ?俺今告った?」
「はい(笑)」
「今俺ら付き合ったら罰金だからな。まずいな(笑)」

そんな事どーでもいいくらい嬉しかった。

「じゃあ私もその日山下さんに告白します!」
「俺、圭介って言うの。覚えといて?」

けーすけさん…


「安心したら眠くなったな…今日解散!送ってくよ。」
「あっはい」
「そろそろ中途半端な敬語やめない?」
「は…う、あ。うん」

いきなりやめろと言われても無理だ。


「今日はありがとうとごめんなさい」
「こちらこそ」

帰りにぎこちない挨拶をして別れた。
私達はまだ付き合ってはいない…というはがゆさは残るものの、安堵感は強くすぐ眠気がやってきた…

おやすみなさい、けーすけさん…


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