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きっと、そぅ
【片思い 恋愛小説】

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きっと、そうー保健室-3

「起きましたよ。」
癒芽の代わりに悠哉が答えた。
「私これから少し出掛けなきゃいけないから、ゆっくりしていって。」

そういうと保健医は白衣を椅子にかけて出ていってしまった。



「・・・・・。」

二人の間に沈黙がはしる。

どうしよう・・・?


きっといきなり二人きりの空間になったから、緊張してきたんだろう。


先に口を開いたのは、悠哉の方だった。

「あの・・・さ?」

「はっ!はい?!」

沈黙の中急に問い掛けられたので、声が上ずってしまった。


悠哉はその声にクスクスと笑いながら

「やっぱりもう少し寝てなよ。こういう時に一気に疲れ出しちゃえば?」

と、言って、寝ている癒芽にさっきから手に持ったままだった濡れタオルを額に乗せた。


ひんやりとして気持ち良い・・・・・このまま寝てしまいたいけど・・・・・



きっと帰っちゃうよね。
今寝て、起きたら多分いないよね。


「癒芽?」

考えてる間、無意識に悠哉の顔をずっと見ていた様で、急に恥ずかしくなってきた。

悠哉は首を傾げている。

「どうした?」

赤くなった顔を見られないように鼻の辺りまで布団を寄せて・・・・・深呼吸。



「・・・帰っちゃう?」

聞こえたかな?
布団を被ってるうえに、小さな声。
聞こえなくてもおかしくない。

暫らく黙っている悠哉。



聞こえてなかったのかな?それとも・・・・・




やっぱり迷惑だよね。

そう思い、謝ろうと顔を上げると、そこには優しく微笑んだ悠哉。


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