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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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ふたり【大・波乱・結】〜波乱が招いた‥‥あかねとのキス〜-1

「ユキ!帰るよ!
ねぇ、ユキってば〜〜」


こんにちは。エリカです。今は机に伏せているユキを揺すってるトコ。


「……うん……」

目が真っ赤に充血してる。表情も暗い。
ユキは昼からずっとこの調子…

「元気出してよ〜。
ユキが悪いわけじゃ無いんだからぁ。」
「……うん……」


ユキは昼休み、また二人の一年生に告白された。
その結果がこれ。
‥‥それにしても酷い落ち込みようだ。
でも、何があったかなんて聞けるわけないし……


「ねぇ〜、そんな顔しないで〜? ほら、笑って笑って。」

ユキは「うん…」って口元だけ笑ってくれたけど、目は『どよ〜ん』ってなってる。
あわゎ、ユキにそんな顔されたらこっちも涙が…

約束したのに……


「‥‥知らない!先行ってるから!」

あぁ〜、あたしってばなんてことを……
これじゃ、まるで怒ってるみたいじゃない……
でも、あたしの顔見たらユキ、もっと悲しくなっちゃうかもだし……

…仕方ないよね…
玄関で待ってよう……


‥うぅ、目の前が霞んで変な歩き方になってる。
すぐ泣いちゃう癖、直さなきゃダメだな。


「エリカ〜〜!」

玄関で、あかねがいつもみたいに元気よく手を振ってくる。
あたしも手を振り返すんだ‥け‥ど……なに!?
この人だかりは!?

すっごい視線が痛い!


「ちょっ、あかね。 とりあえず外出よ。」

「うん‥‥そーだね」

あかねは人だかりを見回したが、その表情はいつもと特に変わりない。
もう慣れたのかな?

外に出て振り返ると、さっきの集団は玄関の中でガヤガヤしてた。
それにしても、集団の半分が女の子ってのが不思議だ……


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