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【同性愛♂ 官能小説】

花の最初へ 花 3 花 5 花の最後へ

-4

4 触手は蜜を、俺の身体に浴びせかける。
自分の身体から立ち上る淫靡な甘い香りに、俺は酔いしれた。
上からも下からも甘い蜜に攻撃され、俺の身体は壊れた。
奥のもっと奥をグチャグチャにして欲しくて、触手を誘い求め続けた。
けれど、触手達はすべてピンク色に染まっており、俺の役目は終了した。
優しく地面に降ろされ、身体が解放される。
俺はぐったりと身体を伸ばした。
指一本動かせないほど、疲労していた。
なのに、ムクムクと性欲だけが沸き上がる。
疼く身体を持て余し、ゆっくりと近付いてきた人影に向かって、俺はかすかに足を開いた。
その男は俺の足を押し開き、股間に顔を埋めて蜜だらけのソレをしゃぶった。
「はぁっ…ああん…あぁぁん…」
レロレロと舌先で弄ばれ、強く吸われた。やわやわと袋を揉みしだかれ、俺は絶頂を迎えた。
「ふあああぁぁ…!」
俺の身体はもう、吐き出す欲求が抑えられない。
ビクビクと身体が痙攣した。
男は俺の吐き出したものを、すべて飲み干したようだった。
「…君の、甘くなってるよ。…癖になる味だね」
そう言って俺の身体に貪り付く。
「んああっ」
乳首を強く吸われ身体が跳ねた。
身体が密着し、男の熱く張りつめたモノが解った。
さっきから俺と触手の行為を見せられていた所為で、男のソコはすでに大きくなっていた。
前をくつろげ、脈打つソレを取り出す。
後ろにあてがわれ、次に来る快感を思い喉が鳴る。
ズンッと一気に挿入された。
「はぁぁぁぁんっ」
冷たく滑らかだった触手とは、全く違う感触に俺の身体は悦んだ。
「ふぁっ…ん…あぁっ…ん」
グチャグチャにして欲しかった奥が、熱い肉棒で掻き回される。
「ひぁぁん…あぁぁん…」
腰を抱えられ、激しく打ち付けられる。
肉のぶつかり合う音と、ヌチャヌチャという湿った音が、俺の喘ぎ声だけの響く温室にこだまする。
感じるたびに俺の中は男を締め付け、それがまた、内襞にリアルに男を感じる結果となって、再び俺に快感をもたらす。
凄まじい快感の波に、俺は溺れた。
壊れた蛇口のように、俺の先端からはとめどなく精子がだらだらと流れた。
「ふうぁぁ…はぁぁん…」
俺の身体はどうなってしまったんだろう。
でももう、快感を貪ることしか考えられない。
朦朧とした意識の中で、男の熱い飛沫を感じた。
「これからは、私が君を可愛がってあげるから」
接合を外し、男は言った。
熱いモノが自分の中から引き抜かれるのが、たまらなく切なかった。
抱き抱えられ、ねっとりとした口付けをされる。
甘くない男の唾液が俺の口に入り込み、俺はあの蜜の味を思い出していた。
あの味が、忘れられない。
男に身体を預けながら、俺は思った。
ここにいれば、蜜がもらえる。
ゴクンと俺は喉を鳴らした。
男がニヤリと笑うのが解った。
「君の欲しいものは解っているよ」
もう一度、口付けが降りてくる。
俺は自ら舌を絡め、それをねだった。
「焦っちゃいけない」
男は俺の身体に手を這わせる。
どこに触れられても、俺の身体はビクビクと反応した。
「今夜君は過剰にとりすぎた。それを全部出してからでなければ、あげられない」
男の手は徐々に降りて行き、俺の股間を探る。
そこは未だに高ぶり、欲望をだらだらと流し続けていた。
「ここから、少しずつ出てくるんだ」
男はそれを手のひらに掬い、舐める。
「いい味だ」
満足そうに微笑み、男はそれを何度も掬いとって、何度も舐めた。
「最後に勢い良く出たら終わりだよ」
ぐったりした身体を抱きかかえられ、男の腰を跨ぐように座らされる。
熱い猛りが、再び挿入された。
「…ふあっ…あぁっ…あっ…」
背に回された腕に身体を預け、突き上げられる動きに身体を揺らした。
「あぁぁぁっ」
激しく揺さぶられ、快感で脱力した首がガクンと後ろに倒れる。
満月が見えた。
俺はうっすらと笑みを浮かべた。
今夜一番とも言える高まりが近付く。
俺は一つの答えを見つけた。
その答えを見失わないように、満月を見つめ続けた。
「………っ……!」
俺は声もなく達した。
勢い良く出たそれが、自分の上半身を濡らす。
男も達したのか、背に回された腕から力が抜け、支えを失った俺の身体は後ろに倒れた。
衝撃で閉じた瞳を開け、また満月を確認する。
お前の所為、だったんだ。
俺は笑い、瞳を閉じた。
満月の晩に壊れた俺は、もう元には戻れない。
甘い匂い。甘い蜜。
…甘い快楽。
もう、元には戻れない。
今夜開花したのは、本当は俺だったのかも知れない…。



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