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これを愛だと言うのなら
【熟女/人妻 官能小説】

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これを愛だと言うのなら-3

「あ〜っ眠い。悪い、寝かして」
泰明がそう言ったのは時計の針が零時になった辺りだった。

「じゃあ俺、帰りますよ」
泰明が席を立つのを制して、達郎が先に席を立った。
「いいよ。泊まってけ。おい、布団敷いてやれ」
泰明はさも当たり前の様にそう言い、真奈美にあごで指示を出す。
「そう言ってますから、どうぞ遠慮なさらずに」
にっこりと笑む真奈美に少なからず鼓動が早まるが、達郎は有り難く宿泊に応じた。

(終電はとうに無いし、部屋で待つ人なんて居ないしね)

達郎は好意に甘えてシャワーを浴び、新品の下着とジャージを借りた。

「ありがとうございます。わざわざジャージまで……」
濡れた髪をタオルで拭きながらダイニングテーブルに戻ると、真奈美がキッチンに立って後片付けをしていた。
「いいんですよ。それよりサイズが少し小さくて御免なさいね」
真奈美は洗い物をしながら達郎に詫びる。よく見ると手足が若干小さいようだ。
「泰明はLサイズだけど、達郎さんはLLじゃないと足りないものね」
泰明も決して小さい部類では無いのだが、達郎はその上をいく体型だった。
スラリと身長が高い、今時の若者。
真奈美はクスリと笑った。

「先輩は?」
ダイニングテーブルにつき、今まで泰明が座っていた場所を見つめる。
「あの人はもう眠ってしまったわ。御免なさいね、勝手な人で」
苦笑を漏らしながらガラスのコップにミネラルウォーターを注ぐ。達郎の目の前に出すと、ぺこりと頭を下げて達郎は一気に飲み干した。

「じゃあ、私もお風呂に入りますから、布団の用意はしておきましたので、ゆっくりと休んで下さいね」
真奈美は右奥の客間を指差した。
蛇口をギュッと締めてタオルで手を拭くと、指先が真っ赤になっていた。
達郎は礼を言い、空っぽのコップを洗おうとキッチンに立つ。
「あ、大丈夫ですよ。私が洗いますから」
「いえ、このくらい。自分で飲んだ物ですし」
慌てる真奈美を制して達郎はコップをゆすぐ。
軽く水を切りコップ立てに戻すと、カチャン…と涼やかな音がした。
「真奈美さん、手が真っ赤ですよ。言ってくれれば僕も手伝ったのに」
タオルで手を拭きながら、達郎は真奈美を見つめる。
「ありがとう。でもそんな事、あの人に知れたら怒られてしまうわ」
真奈美は軽く微笑む。その様子が達郎にとって、凄くいじらしく見えた。

思えば先程水を飲んだとは言え、喉はカラカラだ。
唾を飲み込むのも一苦労。
ゴクリと喉仏が上下する。

(何故こんなに…)

達郎はドキドキと脈打つ鼓動に狼狽した。

「じゃあ、私行きますね。お休みなさい」
にっこりと微笑み、バスルームに消えていく後ろ姿。
手を伸ばしたい衝動に駆られる。

だけど、真奈美さんは

先輩の奥さんで……





バスルームのドアを閉めた真奈美は、深い溜め息を吐いた。
ポーカーフェイスを装っていたものの、今の真奈美は指先以上に真っ赤である。

「まずいって」

体温、脈拍共に上昇。何年ぶりかに感じる、予感。

甘いだけじゃない恋の予感――


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