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サボり魔と委員長の屋上
【青春 恋愛小説】

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サボり魔と委員長の朝-2

「ウチは純粋や!どっかのボケのせいでちょびっとばかし世慣れしてますけど!」
「純粋な女の子が臑を蹴るかい?……あぁ、ダメだ。足が痛くて階段、降りられそうにないや。と言うわけで」
「今度はお尻にご所望のようやね」
「ぼ、僕は競走馬じゃないから遠慮しとくよ」
最初っから素直にしとけばえぇのに。
「ほな行くで。キリキリ歩け」
「わかりましたわかりました」
屋上のやたら重い扉を開けて、広見と中に入った。広見はウチが入るまで扉を開けといてくれる。うん、こういう当たり前の気遣いを当たり前にしてくれる。広見のえぇとこやね。
扉を閉めて降りようとしたら、階段の途中で広見がこっちを見てた。待ってくれてるんやろか?
なんか微笑ってるけど。
「どしたん?」
「いや、ふと薫の顔を見たら思っただけだよ」
「なんて?」
「いつもクールな委員長の君より、多少凶暴で優しい君の方が素敵だな…って」
「誉めてんの、それ?」
凶暴なんて単語は女の子相手に使う言葉やあらへん。ましてや、ウチみたいな可憐な少女に向かって。……いや、多少可憐やないかもしれへんけど。
でも、広見は更にサラッと続きを口にする。ウチの前でだけは、いつもスパッと言ってくるからなぁ。
「もちろん、後者の方が表情が生きてるからね。やっぱり君はありのままが一番綺麗だよ」
き、綺麗やなんて。うわ、ヤバい。顔がどんどん熱くなってく!!
「照れるやないの!!」
バシッ!っと、照れ隠しで肩を叩いた。
「うわっ!?」
あ……。
「わぁ〜〜〜っ!?」
しもた……。


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