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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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ふたり【お泊まり―2】〜刺激的な夜!?〜-2

あかねは一目散にベッドへ潜り込む。
エリカも「寒っ」と洩らして自分のベッドに向かう。
「ユキも早く布団に入らないと。風邪ひいちゃうよ。」

――うん。…わかるよ。
…いや、でもさぁ……
やっぱり、いざとなると
……なぁ…

「いいよ。お兄ちゃん。」


……そんな気持ちなんてお構い無しに俺を誘い込むあかね。
……いや、『誘い込む』っていっても
あかねはそんなつもり無いんだろうけどね。
……おい!『そんなつもり』ってなんやねん!?
…ハァ…舞い上がってるな、俺。

……意識し過ぎだな。


……そうだよ。ただ普通に寝ればいいんだ。
・・・つーか寒い!
最悪、眠れなくてもいいから布団はかぶらんと!
死んでしまう!


……無事に明日を迎えられますように……


一向に止む気配のない風
俺の頭には風と窓の鳴く音しか響いてこない。


……今、何時だ?

……12時!?


・・・まだ1時間しか経ってないのか…。


左に顔を向けると体をこちらに向けて眠るあかね。

右に顔を向けると少し離れたベッドで壁側を向いて眠るエリカ。

遊輝は顔を元の位置に戻して
「ふうっ」と息をついた。


…ゴソッ……モゾ、モゾ

「お兄ちゃん、起きてる?」

あかねが俺にしか聞き取れないような小声で話しかけてくる。

顔を向けるとあかねが近付いてくる。
反射的に顔を戻す。

「ど、どうした?トイレか?」

俺も声を押し殺す。


「ん〜ん。ちがうよ。」

あかねは耳元まで近付いている。


「ねぇ、聞いて。」

……いつもの元気で明るい声とは違う……
なんというか……色っぽいというか……切ないというか……そんな声。


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