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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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ふたり【お泊まり―2】〜刺激的な夜!?〜-1

「ねぇお兄ちゃん、お風呂一緒に入ろっ」

「――ヴッ!ゴフッ!ゴホッ!」
……むせた。

「なっななに言ってんだよ!?ダメだろ、そんなこと!子どもじゃないんだから!」
…裏声。

「え〜…まっ、いっか。
今日は朝までお兄ちゃんとず〜っと一緒〜♪」


……そうだった。
今日はあかねと一緒に寝なきゃならないんだった。

なんか色々あって忘れてた。

……『誰が好きなの!?』とか迫られて
突然ユキチが暴れて
あや姉負けて帰ってきて『なんなの、この台所!?』……説明したらユキチが追っかけ回されて
おさまったと思ったらヤケ酒浴びて酔い潰れて…
三人がかりで寝室まで運んで………疲れた……予想してたけどね……


「じゃあ、先にお風呂入っちゃうよ?いこっ、あかね。」
「は〜い♪」


あかねは昔から変わらないな…。

……俺は…変わった。

昔はあかねが何を言って来ても顔が赤くなることはなかった。
エリカの笑顔を見てドキドキするなんてことも無かった。
でも、ふたりを好きだったのは昔からだ。

変わったのは「好き」の意味…ということだろうか…。



夕方から吹き始めた風がまた強くなった。
家中の窓が痛々しく鳴いている。


「ふぁ〜〜……
お兄ちゃ〜ん。あかね、もう眠くなっちゃった〜。
部屋行こうよ〜。」

気付いたらトランプを始めて2時間が経っていた。時計の長針は11を指している。

「そうだね〜、もうこんな時間だしね。
ユキ、部屋行こっか。」

「うん。そうだな。」

平静を装うのに精一杯だった遊輝は一瞬エリカの表情が曇ったことに気が付かなかった。



ふたりの部屋は2階。

8畳程度の部屋にシングルベッドがふたつ離してある。

この家はあや子の方針で暖房はリビングにしか備わっていない。
よって、起きている間は皆がリビングに集まる仕組みになっている。
そして夜は全ての暖房がオフになる。


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