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『sick for ×××』
【若奥さん 官能小説】

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『sick for ×××』-11

「気が狂いそうだったろ?イきたいのにイけなくて。でも気持ちよかったんだ?」
「ぁ…は…、ぅん…気持ちよかったの…。でも陽の指の方がすき…」
くにゅうっ!
「ふわぁっ…!ぁ…ひ…っ」
「可愛いね、泉。ほんとに」
「あきらぁ…、キスして」
陽の唇が近づいてくると、それを貪るように吸った。
「んっ…ふ…」
ぢゅっ…れろ…。
キスをしていても陽の手は止まらない。
ぐちゃっ…チュクゥッ…くりくりくりっ…。
「んぅっ!くぁ…、す…き…。んぁあっ!」
「俺もだよ、泉」
今までにないような快感の極み。
頭が真っ白になりそう。
全身に悦楽の痺れが止まらない。
「あぁふぅっ!またいくぅっ!」
どくんっ…!
耳の奥から、心臓が止まってしまうんじゃないかと思うくらいの鼓動が響いた。
「ン…は…」
「またイっちゃったね」
そのままわたしの顔を横たえた。
痙攣して震えている手が目にはいった。
四肢が千切れたような感覚がある。
自由に動かすことも出来ない今なら、それも同然かもしれない。
それはわたしには悦び以外の何物でもない。
しかし、五感が一気に取り戻された。
ヌチュ…。
身体の中心から熱が円心状に伝わる。
「あきら…」
「俺も抑え効かないみたい…。浅く挿れるけど」
陽が自分の陰茎をわたしの秘部に押し当てている。
「やば…、一気にはいっちゃいそうだ。濡れすぎ」
「わたし…イったばっかだよぉ…?」
「だって俺だってずっと我慢してたんだぜ」
ぢゅぷぅ。
「やぁ…、はいるぅ…」
「泉のおま○こ、熱いよ…。先っちょだけでもう…」
陽の息も荒くなっているのが分かった。
深く挿れないように細心に心がけているが、そのゆっくりとした動作は陽の中で燻(くすぶ)っていた欲望の火を煽っている様だった。
にゅぷぷっ。
「んぅっ…、これ以上は…」
「ンはっ…。ここまでにしとこかな…、なんか処女とヤッてる気分だよ…。こんなに気を使うとね」
笑っているが、その眉は歪んでいた。
動きたいのをこらえているのが分かった。
「陽、いいよ…?動いて」
「ゆっくり…ネ」
ぎゅぷぅっ…。
「んやぁっ!」
「締まるっ…、俺大丈夫かな…」
数日前にした性交の比ではないくらいの気持ちよさ。
きゅぷぷっ。
全部を受け入れられないもどかしさもあって、感覚が全ての快感を得ようと鋭敏になっていた。
「ぅ…あ…、半分だけでこんなに…いいよぉ…」
指が虚しく空をつかんでいる。
察して、陽が指を絡めた。
「離しちゃ…ヤダよ?」
「わかってるよ…」
ぎゅうっ!
熱したバターのように溶けてしまいそう。
熱情が堰を切って溢れ出る。
ぬぷぅぬぷ…ちゅぐっ…。
「うぁ…、やっぱダメ。俺イクよ…」
「まってぇ…いっしょいくぅ…」
全身が粟立つ。
その感覚はいつか感じたものと同じだった。
「ま、まって…。わたし…、出ちゃいそう…」
「ダメ!もう我慢できねぇっ!」
陽の陰茎が膨張して熱がこもるのが分かった。
「いやぁんっ!でるぅっ!」
「俺も…!あぁッ!」
ど…ぷっ…。
ぷしゅっ…。
陽の震えが繋いだ手、繋がった身体を介して伝わった。
わたしのも…、きっと同じ。
ぽたぽたと滴りが床を打つ。
はーッ…、はーッ……。
呼吸が混ざり合い、まどろみが襲いかかる。
「いっけなーい!」
すんでのことろで現実に戻った。
「台所…、こんな汚しちゃった…」

ざあっ。
熱い飛沫が心地よい。
何より、絡み合う陽の身体が熱い。
シャワーを浴びたままキスをした。
「あんなの…久しぶり…」
「だね」
あの後、ふたりであわてて掃除をした。
そして今はその汗(だけじゃないか)を流している。
「満足した?」
「うん♪陽、あいしてるっ」
「お、おい」
直情的な言葉はやっぱり弱いのね。
えっちなことはいっぱい言うくせに。
「疲れたろ?外食するか」
陽の申し出に一瞬喜んだが、
「だーめ、ムダ遣いしないのっ」
わたしは主婦だもん。
…サーフボード買えるくらい貯めなきゃね。
真夏に会えるこの子のためにも、かっこいいパパぶりを見せてほしいわ。
「なーにニヤニヤしてんだ?」
かかっていたシャワーを外して陽の顔に向けた。
「ぶわっ!」
わたしは舌を出してアカンベをした。
「…ひみつっ」


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