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愛欲の密室〜由起夫と奈緒子
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誘惑のシネマ〜由起夫と奈緒子-1

週末の金曜日の夜。
由起夫と奈緒子は限られた時間をやりくりし、
束の間のデートに胸を膨らませていた…。


待ち合わせ場所のシネコンのロビーに由起夫が到着したのは午後11時、

最終上映時間のせいか、人影もまばらな館内は四月の割に肌寒く、
スプリングコートを纏う奈緒子の装いはその場に適していたようだった。

深夜のシネコンで落ち合った二人は、
まるで若いカップルのように胸を高鳴らせ、開演10分前には肩を寄せ合うように館内へと進む。

暗がりの館内に人影の頭部だけが寒々しいシルエットを映し、
人一倍羞恥心が強い奈緒子を気遣うように、
由起夫は人影の一番少ない後部シートを選び横並びに身を降ろす事にした。

一作目の映画は
ヴィスコンティー監督の大人の恋愛ストーリー、

緞帳が開き、館内照明がトーンダウンする…。

館内は静けさの中に包まれ、ストーリーに描かれる儚い男女の心の機微が鮮やかなタッチで映されると息を呑みながらスクリーンに見入っていた。

開演から数時間が経つ頃由起夫は知らず知らずに睡魔に襲われ、スッカリ寝入ってしまっていた。

終幕を迎え、館内照明が灯されて目を覚ます由起夫に、優しい奈緒子は売店で熱い珈琲を買い求めて戻ってくる…。

奈緒子>
『ちゃんと観れた?』

由起夫>
『ごめん、寝ちゃった』

優しい笑みを携え、
奈緒子がそっと手にした珈琲を手渡す。

由起夫>
『ありがとう!…』

由起夫は奈緒子から差し出された珈琲を受け取り『ゴクリ』と喉元へ流し込むと、
傍らに浮かぶ奈緒子の横顔に見入っていた…。

由起夫>
『ねぇ!どうする?』

奈緒子>
『…うん?』

由起夫>
『二作目もみてく?』


一作目がメインの館内からザワザワと客足が退けて行き、
だだっ広い館内は
二人を含めても数える程の人数だった。

由起夫>
『せっかくだから観ようよ!』

奈緒子>
『そうねっ!』

さながらホテルの高級スウィートに陣取ったような二人に、
二作目のマイケル・クリストファー監督の映画が二人の気分を覚醒させ始めていた。


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