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溺愛
【SM 官能小説】

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溺愛-3

「うぅん!忠実に復元されたレプリカなの、何か感じる?」


「まるで拷問ですね…。」

「纏足は千年も続けられた風習でね、唐末から19世紀一杯まで及んだのよ、ねっ?信じられる?」


「う〜ん、何か深い意味合いでも在るのかな?」


「医学的な根拠は無いけれど、中国では小さい足の女は、決まって秘部も小さいって云う迷信が根強かったらしいの。だから女の子が4〜5歳になると、足を布でグルグル巻にして、大きくならない様にする風習だったのね!そうやって人工的に足を小さくする事によってアソコの締まりが良くなり、必然的に雛の様な歩き方を強いられる事で脚の筋肉が鍛錬され、一層その効果が高まるという理屈なの、一説では逃亡を防ぐと云う目的も合ったらしいんだけど。」


「凄いね!盆栽を発明したのが中国人と云うのは知っていたけど、まるで人間盆栽だね…。」


「確かにそうね!でも逆な見方をしたら、中国人の快楽美味追求に対する欲望の深さは先進的だったとも言えるわ、私はそこに底無しのエロティシズムを感じるの…。」


「現代は開放的に性を愉しめる時代になったけど、ある意味それを先取りしていたのね!言うなればSMの根源なのかなって思えるの、官能的な愛欲の世界。男と女の底無しの愛の極致とでも言えば良いのかな…。」


「そうとも言えますね…」

「ほら見てっ?この青磁も、じっと静かに見つめていると、そんな男と女の情念さえ感じてしまうの」

一樹は奈緒子が指差す青磁をみつめ、白塗りの上に鮮やかに浮かぶ青紫色の絵柄に見取れていた。

「艶やかで美しいですね」

「でしょう?(笑)」


穏やかにサラリと話す奈緒子の語り口は、一樹の心の奥底を掘り起こす様に魅了していた。


「徳永さん、私ね…。」

「うんっ…?」

「ゴメンナサイ!何でも無いの…。」


奈緒子は後れ髪をその指先で整え、言いかけた言葉尻を紡ぐと、物憂い顔で塞ぎ込んでいた。


「いけない!ついつい長居してしまって…。
何か新しい発見が出来たようで愉しかった!又お邪魔して良いですか?」


「勿論、いつでもいらして下さいね!徳永さんなら大歓迎!今度お酒でもご一緒したい気分ね(笑)」


「光栄です、いつかきっとご一緒しましょうね?」


「近じか必ずメールでお誘いしますね!徳永さんとご一緒出来るなんて楽しい夜になりそう(笑)」


「僕も楽しみにしてますよ、そろそろお邪魔ですからこの辺で失礼しますね、ご馳走様でした(笑)」


奈緒子が漂わす、そのしっとりとした女の色香は、幾分凍り付いていた一樹の心を、緩やかに温めてくれていた。

4日後の木曜の夜、奈緒子からのメールが一樹の元へ届けられた。


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