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金木犀の誘惑
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金木犀の誘惑-16

「前略、あれから一週間が経ちますが、お変わりありませんか?私から最後の夜にしたいと言いながら、又こうして手紙などを書いてしまった事、
どうか許して下さい。

部長と出逢え、
僅かな間でしたけど、一緒の夜を過ごせた事は、私にとって幸せな日々でした。それは私が私らしく居られた最後の日々でもあり、部長に恋心を抱き、愛された記憶は生涯忘れ得ぬ記憶です。

これで思い残す事なく嫁ぐ決心がつきました。

最後の最後まで勝ってな私でしたけど、どうかお体に気を付けて、部長らしく職務を全うされる事を願っております。
大塚恵子 」

手紙を読み終えた大樹は、胸に去来する熱いものを堪えながら、携帯のフリップを開けてメールを打ち返していた…。


「小包と手紙、確かに受け取りました。君に恋心を抱いたのは僕も変わらない思いでいます、僕にとっても、君と過ごせた僅かな日々は、生涯忘れ得ぬ思い出になると確信しています。

君が君の未来を危惧しても、君が選択した人生です、苦労はしても後悔はしてはいけません。

掛け替えの無い君の人生です、納得出来る人生を送れる事を祈っています、そして君と出逢えた事に後悔はしていません、素敵な思い出有難う。
大樹 」


打ち込んだメールを送信し、包装紙に包まれた小瓶を手にすると、それは紛れもなく金木犀の香りのする大塚恵子そのもので、大樹は、しばし、その懐かしい匂いを嗅ぎ入ると、デスクに置いた家族写真の隣にそっと並べていた…。


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