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熱帯魚の躾方
【SM 官能小説】

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生態観察(三)-2

 「うーん、うちもどうしょうかな?」「どうしたんですか?」「最近、ちょっと腰が痛くてね。重い物も多いし、水槽の洗浄とかね!それで、アルバイト入れようかと思っているんだけど、今人手不足でしょ!募集誌とかサイトとか、時給の相場とかよくわからなくてね。」「私でよかったら行きますよ!」「えっ?でも、マズいんじゃ?」「この前までカフェでバイトしてましたし。」「フォロワーの人とか大丈夫?」「眼鏡かけて、頭に何か被ったら全然わかんないですよ!」「へー、そんなもんかな?」「それに、菰田さんとこでバイトしたら毎日お魚観れますよね!やったー!」「まだ、採用って言ってないけど!」「もー、話ふっておいてー!イジワル!」私の左腕をパシっと叩いて口を尖らせて左を向いている。「じゃ、採用!」「ほんとに?」「はい!」「ありがとうございます!頑張りまーす!」

 店に戻りカフェのテーブルを挟んで、労働条件の話をする。ラジオやテレビの収録は大体が午前中、モデルの撮影は午後が多い。店の来店客が多いのは夕方から夜にかけて。お互いに無理かからないようスケジュールは前週の金曜日に決めることにした。
 沙莉には言えないが、実はアルバイトが必要な訳ではない。ひょっとしたらと思って、話してみたら見事に喰い付いた。
 知らず知らず逃げ場のない狭所へと入ってきた。そろそろ、撒き餌は要らないだろう。
 


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