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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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厄介なアイツ-9



今しか無い。

たくさん居た同じ中学校の生徒達は、かなり向こうまで行ってしまっている。
この二人だけが取り残された状況は、まさに好機である。

高橋と佐藤が二人の少女の尾行を始め、他の四人は二台の車に分かれて乗った。
出遅れた二人を先回りして待ち構え、このまま狩って拉致するのだ。


『ん〜……この道がこうなって……』


鈴木達はスマホで地図を見た。
駅からの大通りを真っ直ぐ進み、四つ先の十字路を左に曲がると〇〇中学校はある。
だが、その大通りは緩やかに右に曲がっており、急ぐとしたなら手前の十字路から左に曲がるはず。
つまりショートカットして登校する可能性が高い。


{いま一つ目の十字路です。そのまま直進です}


佐藤からの逐一の連絡を鈴木は受ける。
ここで曲がらないなら次は……地図を見ながら狩り場を探る。


{二つ目の十字路……左に曲がりました。車だけで人通りは少ないです}


その通りは中学校には続いておらず、何処かで右に曲がって次の通りに抜ける必要がある。


『……鈴木さん、あの道から中学生が出てきましたよ?』


そこは車が通れぬ細い道。
おそらくは、その中学校に通う生徒だけが知りうる〈秘密の通路〉なのだろう。
もう何年も前から閉店している飲み屋や、誰も住んでいないであろう廃屋が並ぶ《其処》は、夏美や彩花を拉致したあの路地裏の雰囲気に酷似している。


{いま右に曲がりました。やたら細い道に入って……ボク達が入ったら怪しまれるような道です}


鈴木達の目の前の《其処》しか狩り場はない……。
箱バンと軽自動車は、その道の出口を挟む形で縦列に停められ、鈴木は佐藤達に向こうの入り口を塞ぐよう指示を出す。
半身で路地裏を覗くと、髪の長い少女が小さな少女の手を引いて、急ぎ足で向かってくるのが見えた。
あの様子ならば遅刻するかしないかしか頭に無いだろうし、辺りへの注意は極端に低下しているだろう。
悲鳴を塞ぐタオルを持つ者と、動きを封じるスタンガンを持つ者……路地の出口を挟み撃ちにして待ち構える四人の前に、何も知らぬ二人が飛び出した……。


「も"お"ッッッ!?」

「ん"ぷ…ッッッ!」


少女一人に二人の男が襲い掛かり、小さな顔をタオルで覆って抱き抱え、その軽い身体に電撃を喰らわせながら車内に押し込む。
微かに左右に揺れた箱バンは、すぐに揺れも収まり、静かに走り始めた。
そして少し遅れて、軽自動車も緩やかに発進した。


『オマエら、先に戻ってろ。俺らは佐々木に《首》を言い渡してから帰るよ。迷子みてえに泣いて彷徨ってたら可哀想だろ?』


鈴木と田中が乗った軽自動車が、あの駅へと向かっていく。
そして間引かれた二体の《幼肉》を乗せた箱バンは、同じブレザーの制服を着たブス共の側を駆け抜けた。

悲鳴を聞いた者は居ない。
拉致を目撃した者も居ない。

毛布で簀巻きにされて荷室に転がるクラスメイトに気づく者は、ただの一人として居なかった。


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