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【学園物 恋愛小説】

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find out Eve-1

あの自分にとってちょっとだけ転機がおとずれたかくれんぼ大会からもう半年もたつ。

外に出るともう一面雪景色で、自転車の封印が解かれるのはまだまだ先のようだ。

と、いう事で俺はしょうがなく徒歩で学校まで行く。

「うー寒い、どうにかなんないのかこの寒さは!」

今日の天気予報ではマイナス4度とか言っていた、これならまだ温暖化の気配なんか微塵にも感じないな。

学校まではおよそ30分ぐらい、もうそろそろあいつが来る頃かな。

「いやっほー、おっはよう!」

「噂をすれば何とやら」

織華が元気よく、電柱の陰から飛び出してきた。この寒い中どうしてそんな元気なのか、その元気を分けてもらいたいものだ。いや元気の原因は他にもあるのか。

織華の親はあの出来事から電話さえかかってこないらしい、ちゃんと送金はされているらしいが、変わった事といえば送金の額が半端なく跳ね上がったことぐらいかな。それから俺達四人もあまりかわっていない、どうやら祈ったかいがあったらしい。

「ねっねっ、今日でやっと終わるね学校」

織華はとてもうれしそうだ。

「そうだな」

「でさー、今日は何の日でしょ〜」

「終業式の日」

と速答する、どーでもいいけど俺は寒いんだって、早く学校に行きたい。

「なんだよー、正解だけどさぁ、今日はクリスマスだよ?それもイブ」

「イブでもそうじゃなくても同じようなものだって」

織華はすこし仏頂面になった。

「そうだけどさー、一年に一回なんだしもっと楽しそうにしたら?全然詰まんないよ」

「・・・・」

学校がやっと見えてきた、遠かったぜ。

「お前は寒くないのかよ!俺はさっさと学校へ行ってこの寒さをしのぎたいんだ」

「全然寒くないじゃん、こんなの」

「俺は寒い」

すると織華は急に走り出した、そしてそのまま話す。

「寒い時は走るのが一番だよー。」

女子の中では結構足が速い方なので、あっと言う間に校門に入っていった。もちろん俺は走らない。

「元気だな、あいつ」

思わず笑みをこぼした。


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