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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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佐久間亨の憂鬱Aー番外編-2

加奈子がドリンクを二人分持ってきてくれたが、困惑した顔をこちらに向ける。

「昨日、佐藤くんと喧嘩したわけじゃなさそうだし。どうしたの」

「佐藤とは何もないよ。俺、佐藤のこと、信頼してるし。でも佐藤には言えない。だから……ごめん」

加奈子がストローの袋を破り、グラスの中に差し込む。
窓の外を見ながら、不思議そうな顔をして、亨が話をするまで待っていた。
そうこうしているうちに、二人の食事が卓上に運ばれる。
口を開かない亨の態度に何も言わず、加奈子は食事に手を付け出した。
亨も話す前に、少しだけ胃に入れておこうとポテトと、サラダを頬張る。だが、口の中に入っていかない。

「ねぇ、ご飯も食べられないくらい、しんどいなら言って。どんな話でも聞くから」

「うん……」

亨はフォークを置いた。

「遠月さんと、ヤッた」

「……確かにびっくりだけど……。二人とも大人だし、あたしに話したい核心はそこじゃないよね?」

亨は意を決して話し出した。
木綿子が自分を家に入れたこと。
自分を信頼してくれていたにもかかわらず、酔って、彼女に対して性的欲求が湧き上がっていたこと。
そのタイミングで、加奈子に対して特別な感情を指摘されたこと。ーーさすがにそれが恋愛感情に近しいものなのだとは、伝えなかったがーー
木綿子に対する欲求と、加奈子への感情が表面化して、それらが綯い交ぜになったことで、合意を得たとはいえ半ば強引に抱いてしまったこと。

「ーー要はあたしに対して過干渉だって指摘されて、それが図星で、しかも言われたのがエッチしたいタイミングで、図星だからヤラせろって、木綿子ちゃんに八つ当たりしたってこと……?」

「う……」

自らの言い訳じみた長い話に対して、あまりに加奈子の要約は的確すぎて、亨は苦笑いするしかなかった。

「ーーとはいえ合意だったんだよね?」

「嫌じゃない?って聞いたら頷いてくれた」

「じゃあ、モヤモヤしてるのはそこじゃないじゃん。あたしとのこと、指摘されたことでしょ?エッチしたことにモヤモヤしてるなら、佐藤くんにすればいい話だもの。
ーー過干渉だって外野に言われて腹が立ったことを、あたしに話したかったんじゃないの?だから佐藤くんに言えないって、思ったんじゃないの」

加奈子は立ち上がって、「まあ、本当に合意だったかどうかなんて木綿子ちゃんだけが知ることだけど」と加奈子は不貞腐れたように前置きして、ドリンクを取りに行く。
戻ってきた加奈子は、亨の分もドリンクを入れていたらしく、亨の目の前にそれを置いた。

「ーー少なくとも、あたしは過干渉だったなんて思ってない。亨くんがいなかったら、佐藤くんと出会えてないし、そもそも仕事だってきちんと出来てなかったかもしれない。突然妊娠して、誰も反対せずに、産む環境を整えてくれたのは、亨くんも含めたあたしの家族だもん。何で過干渉だなんて思うのよ。
まあ、お姉さんとしては、それを言い訳にしてヤラせろとか言うのは、情けないぞと言う他ないんですけども」


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