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オンナ狂 神谷鉄平
【OL/お姉さん 官能小説】

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初彼女-4

「お、俺…鉄平さんみたいなイケメンじゃないし、それに何の取り柄もないさえない男なのは自分でも分かってる。萌香ちゃんと全然釣り合わない…よ?」
「私もそんな天秤に乗れるような人間じゃありません。それにイケメンだからってら私は好きになったりしないんです、昔から。時間をかけてその人を見て、だんだん人を好きになっていくタイプです。慎重って言うか、臆病なだけかも知れませんけど。私はずっと井上さんを見て来て、尊敬して、そして好きになったんです。この気持ちに自分自身、ものすごく自信、あります。ホントに井上さんが…好きです。」
彰は脳天直撃の幸せの一撃を喰らったかのように失神しそうになる。萌香が自分の事が好き…、今まで生きていた中で一番衝撃的な瞬間だった。

「もう一緒に仕事してるだけじゃ嫌…。もっともっと井上さんと一緒にいたいんです…」
身に余る幸せな言葉のオンパレードに彰は頭がクラクラして来る。
(マジ…?マジか…?マジなのか…)
まだ信じられない。誰が見ても彰にとって萌香は高嶺の花だ。そんな高嶺の花が地べたに生えてきた、そんな気分だった。今自分はその花を摘むチャンスがある。これを逃したらもう2度と地べたにこんな美しい花は咲かないかも知れない。その花を今摘まずしていつ摘むんだ…、彰は一世一代のこの大チャンスを掴み取る決意をした。
「萌香ちゃん…。ずっと好きだった。お、お付き合いしてくれませんか…?」
そう言って見つめると、萌香の顔がみるみるうちに幸せ色に染まっていった。
「はい…。こちらこそ宜しくお願いします…。愛してます、井上さん…」
「も、萌香ちゃん…」
彰はもう死んでも悔いはないぐらいの喜びに包まれる。この瞬間、萌香が自分の彼女になったのだ。こんなアイドルのように可愛く性格もいい最高の彼女が出来た瞬間、今までの辛さや苦しみが一気に弾け飛んでしまったような気がした。
「…」
萌香が急に神妙な顔つきを見せる。それは雰囲気を読んだからだ。これから2人は何をするのか…、その空気を読み意識したからだった。
(キ、キス…)
彰もその空気を読んだ。誰がどう考えてもこの雰囲気は、今からキスだ。まさか萌香とキスできる瞬間が来ようとは…。彰の体に緊張が走る。
「…」
萌香がらふと目を閉じた。何となく唇を少し差し出しているように見える。もう萌香の唇に何の障害もない。彰は震える手を萌香の肩に置き、目を閉じて顔を寄せていくのであった。


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