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オンナ狂 神谷鉄平
【OL/お姉さん 官能小説】

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急接近-5

(な、何かの罠かな…。でも萌香ちゃんがそんな事する訳ないし…)
お互いソワソワしてしまう。
「ぼ、僕と…ですか…?」
「は、はい…。あ、め、迷惑なら…」
「め、迷惑なんかじゃないですよ…!僕となんかメシ食いに行ってくれるのかなって…」
「は、はい。この企画の仕事、ご一緒させてもらってすごく勉強になったし、素敵なネックレスもいただいちゃったんで、そのお礼がしたいなって。」
「お礼なんてそんな…」
「あ、じゃあ、この企画をやり遂げた打ち上げって事でどうですか!?」
「あ、打ち上げですか…、いいですね!」
「じゃあ…」
「行かせていただきます!」
「ありがとうございます!」
実に初々しいやり取りだ。お互いが心臓をドキドキさせまるで中学生のような感じになってしまったが、何はともあれ2人で食事を行く事になり、彰は天にも昇るかのような舞い上がった気持ちになった。
「じ、じゃあ一階のビル入り口のところで待ち合わせでいいですか?」
「あ、はい…。18時半頃でいいですか?」
「あ、全然いいです。私も少し準備するんで。」
「分かりました。」
「じゃあ、後で…」
萌香はいつもの可愛らしい小走りでオフィスを出て行った。
(マジかよ…。萌香ちゃんと2人きりでメシ…!夢みたいだ!!)
もう嬉しくてたまらなかった。まさかこんな事になるとは思ってもいなかった為、服はジーンズにトレーナーと言ういつもの普通のかっこうだ。服を買いに行く時間はない。
(くそー!お洒落してくればよかったー!)
お洒落な服など持ってはいないくせに、一丁前にそう悔しがった彰であった。

嬉しくて舞い上がる彰の元に夕梨花がやって来た。どうやら2人の様子を少し見ていたようだ。
「なにー、もしかして今からご飯?♪」
「あ、は、はい…」
「やったじゃーん!おめでとう♪」
「あ、ありがとうございます。でもネックレスのお礼と仕事の打ち上げって事なんで…」
「萌香ちゃんから誘って来たの?」
「は、はい、一応…」
「ンフッ、そっかー。何はともあれ、良かったね♪」
「ありがとうございます。」
「ちゃんと楽しんでくるのよ?」
「はい。」
そんな彰に夕梨花は最後に一言言って戻って行った。
「井上くん、もう少し女心を勉強しなきゃねっ♪」
と。
「?」
その言葉の意味が彰には全く分からなかった。


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