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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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羨望の眼差し-5

細いとはいえ、男性の力強い腕で抱きしめられたことに、加奈子は驚く。
腰や、背中に回された手は、男性のそれだった。
咄嗟のことに加奈子は何も考えられない。
目を泳がせるだけだった。

「あ……の、波多野くん…?」

和臣の体重がのしかかり、加奈子は自分のデスクに手をついて、体を何とか支える。

「優しくされて……舞い上がってるんです。ちょっとだけ、こうさせて貰えませんか……」

今日は暑かった。柔軟剤の匂いに混じって、男性的な汗の匂いがつん、と鼻腔をつく。
理央とのセックスで男臭さを感じることはあっても、職場で、こんな風にーーしかも理央以外の男性と接近することはない。

どうしていいかわからず、加奈子はどきまぎする。
彼が何を考えているのかがわからない。
しかし次第にーー和臣は手をずらして、抱きしめるだけで飽き足らず、加奈子の体をまさぐろうとする。
それは柚木の手つきとは違う、性的な仕草だった。
それによってようやく、加奈子は和臣から自分がどんな感情を向けられているのかを知る。

「波多野くん、ゆっくり休んで。仕事するから……あたし」

なるべく、後輩である和臣を傷つけるような言葉を言いたくなかった。
だが、抱きしめられながら、加奈子の脚に和臣の脚が割って入る。抱きしめる腕が強くなる。漏らす吐息が荒くなる。


(波多野くん……)


理央が初めて家に訪れた時、布団の中で理央を抱きしめた時とは全く異なる状況なのだと思わざるを得ない。
触れたい、キスをしたい、抱きしめて、理央に甘えてしまいたい。それ以上のことをされたい。
彼を好きになる種が加奈子の心のどこかにあったからこそ、あの感情が芽生えたのだと今になってわかる。
和臣には、全くそんな感情が浮かび上がってこない。

「こういうのは、お付き合いしてる人にしかしちゃダメ」

加奈子は和臣をなだめるように、ぽんぽん、と背中を軽く叩いた。

「俺は……中村さんがいいんです。中村さんじゃなかったら、しない」

「まーた。何言ってるの。今までそんなに話したことなかったじゃない。疲れてるから目の前の女に甘えたくなってるだけでしょ。ほら、帰らないと……」

「違います。そんなこと言わないで下さい。中村さんじゃないと、嫌だ」

この状況に恐怖する一方、そんなことを言われて思わず、どきん、と加奈子の胸が高鳴る。まるで理央に言われたような錯覚を起こしたからだった。
佳織の代わりではない、と言われた時のような錯覚。

「どうしたの、そんな………ちょ、っと……ん、んぅ、んっ」

唇を押し当てられる。抵抗ができなかった。


(や、やだ……波多野くん、嘘……!!)


息を吸いこもうとして顔を逸らそうとしたとき、唇を開けたそこに舌がねじ込まれる。


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