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つい立ての向こうに
【若奥さん 官能小説】

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彼女は僕を暴いた-2


   ○

 僕と某文は、新設された中学校で同じクラスになったことで出会った。
 某文はふだんは僕のそばに近寄ることもなかったけど、二人きりになると、小柄な僕をひざの上に乗せておしゃべりするのだった。

 やがて僕と某文は高校を出た。
 二人とも家の商売に加わるようになった。
 でも、僕は某文の前につい立てを立てていた。
 それを取りはらわれたくなかった。

 皆既月食の夜だった。
 僕が撮影した月の画像を、ひとつの動画にまとめていると某文が僕の後ろにやってきて、僕を背中から軽く抱いた。
 数日前から、月食がうまく撮れるだろうか……とドキドキしていたためにうまく眠れてなかった僕は、某文の身体の柔らかさと暖かさでフッと眠ってしまった。

 その眠りが、
 「え、なんで、なんでーっ?」という某文の叫びで破られた。
 僕が起きあがると、いつの間にか僕は下着をはずされて股間がムキ出しになっていた。

 「おまえ……」僕は下着をはくことも忘れていた。「何でひとの恥部を見てるんだ。」
 「何で……」某文は言った。「何で、チンポコないの?」
 「小さいとき、事故でつぶれたから取ったんだ。」
 「キンタマが、ひとつある……」
 「それだけ、なんとか残ったんだ。」
 「オシッコは、どっから出るの?」
 「ほら……」僕はキンタマのつけ根の皮を引っ張った。「ここのすき間から出てくるんだ。」
 学校に通ってたとき、誰にも言わなかったことをペラペラしゃべりまくる自分を「まずいな」と思った。

 「じゃあ……」某文は僕の頬に顔を寄せて言った。「男の白いヤツも、ここから出るの?」
 「出るよ……」
 「どうやって出すの?」
 「いや…… 溜まりすぎたら、寝てる時に勝手に出てしまうんだ。」
 「あ、……ムセイってヤツね……」

 そう言うと某文は僕に抱きついた。そして僕の股に手をのばした。
 (えっ?)
 某文は僕のキンタマを二本の指で軽くつまむと、残りの指を肛門の近くにのばしてグリグリとそのへんをつついた。

 僕はその時初めて、自分には無いはずのチンポコが「勃起する」気持ちよさを感じた。某文の指先が僕の何かをどんどん大きくしている。
 「……どうして?……どうして……」僕は某文に聞いた。「こんなことが出来るの……?」
 「わかんない……」某文は答えた。「なんか、こうしたら某浩が気持ちよくなるんじゃないかな、と思って。」

 僕の心の中に次々と、今までに見てきた淫らな映像が浮かんできた。
 その画像を見ても何もできなかった自分。だけど、某文の指先がそれらの画像に快楽を結びつけてよみがえらせてくれた。

 「ああっ!」僕は生まれて初めて、覚醒した状態で白い液を放った。
 「おー、」某文は手のひらを白く流れる僕の液を見つめて言った。

 「これ、ほしい。」
 「……え?」
 「これで……、某浩の赤ちゃん作りたい。」
 「……無理だろ。」
 「無理じゃないでしょ。入れる方法、色々あるもん。」

 僕が「無理だろ」と言ったのは、まだ子どもを作る関係まで進んでないだろ、という意味だったんだけど……。
 

 

  


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