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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【番外02】『俺と彩と稲荷寿司』-4

「文句が多いのぉ…」

困った様に宙を見上げ…

「なら…飯綱稲荷なんてどうだ?寿司は取ってやったぞ」
「飯綱稲荷…」

口の中でもう一度繰り返す…
彩と同じ苗字……

「気に入ったようだの、稲荷♪」
「…少し変な名前だけどな」

それを聞いて隣りで楽しそうに笑う彩を見ていると何故か先程よりも胸が苦しくなった…

もう憎しみなど、一切無かった…

「なあ…あ、彩……」

名を呼ぶだけなのに、何故か妙な気恥ずかしさを覚える。

「なんだ?」
「名前と食い物の礼だ……何でもしてやるよ。
そうだ!俺を式にしろよ!前にいたらいいって言っただろ?」

前に霊能力者が使役する異形のモノがいると彩から聞かされたことがあった。

「式か…確かに頼りになるが…相性があるからのぅ…」
「相性はいいと思うぞ!なんせ、何度も戦ったからな!」

…俺はこいつの隣りにいたかった。
一緒にいたかった。
何故だか、素直にそう思えた。

「まあよい、頼りにしてるぞ稲荷寿司♪寝首をかけるなんて思うなよ♪」
「かかねぇし、それに誰が寿司だ!くくっ…アハハハ♪」
「ふふっ♪」

笑い声が川と山に木霊した。

そうして俺は飯綱稲荷となり、飯綱彩の式となった。



それから何回も年が過ぎ、俺は彩と共に様々な相手と戦った。

「稲荷、行ったぞ!」
「ああ!」

他の山から来た百足の異形を炎で追い詰め、前足の爪で地面に押さえ付ける。

「そうそうに立ち去れ。そうすれば命までは取らねえ」

その一言にたくさんの足を忙しなく動かして何処かへ逃げていった。

「お疲れ、稲荷♪強くなったのぅ!」
「お陰様で」
「また、昔みたいに私に挑んでみるか?」
「冗談言うなよ…」

もうお前を傷つけることなんて出来ねぇよ…

「じゃあ飯にするか?」
「待ってました!」

もちろん中身は稲荷寿司!!

「本当にいい食いっぷりだ♪」

美味いんだから仕方ないだろ♪

「そんなお前を見てるとこっちまで嬉しくなる♪」

そういえば彩、妹はどうしてるんだ?最近この仕事をよくやってるけど…いいのか?


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