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雪の故郷
【純愛 恋愛小説】

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出逢い-1

「今日から 働く藤田真奈美さんです」 真奈美は近くのホームセンターの
パートに今日から働く事にし 初日の紹介だった

レジの研修を受けている時 川田が近寄って来た

「初めまして 主任の川田です」 大柄な体で笑顔を見せ 自己紹介を
すると 売り場に歩いて行った

「あの人 気を付けてね 女癖悪いから」 レジを教えてくれている
女性が 川田を見ながら 真奈美に囁いた

翌週 真奈美の歓迎会が行われ 15名程の宴席が設けられた

「藤田さん どうぞ」 川田がビールを勧め乍ら聞いて来た

「旦那さんは?」 

「主人 単身で沖縄に行ってます」 真奈美は正直に答えた

「大変だね ご主人電話呉れるの?」 川田が聞いて来る

「今 忙しいみたいで週末だけの電話」 真奈美が答えると

「ええ 可笑しいな 俺だったら 藤田さんほっとかないし
 毎日 電話するよ 浮気してるのかも・・・」
真奈美を見ながら 川田が言い 他の席に移って行った

働き始めて3か月が過ぎ 時折川田が話しかけて来る
その度 ご主人浮気してるかも・・・と耳元で囁いて行く
そんなある日 真奈美がサービスカウンターに立っていると
年配の夫婦が近寄って来て 真奈美に大きな声で こんな品物
売りつけて 返品するから 金を返せと 怒鳴りながら 組み立てボックスを
目の前に置いた

真奈美が どういうことですかと 聞くと 今日組み立てたら
ここが 割れたと 見ると棚板からビスが飛び出し ボックスが
いびつに 成って居た 男性客が不良品だ金を返せと 騒ぎ立て
他のお客様が遠目で見ているのが判った 川田が近寄って来て
男性客に どうしましたと 問いかけると 男性客は 川田の体格に
少し怯みながら 大きな声で 同じ事を繰りかえし言って来た 川田は
商品を見て 売り場に何か指示を出し 男性客に向き直った


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