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雪の故郷
【純愛 恋愛小説】

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クレーム-1

「何時お買い上げですか?」 川田の質問にレシートが差し出され
「これ 1っか月前の購入ですね」 川田はレシートの日付を確認して
男性に言った

「今日開けて 作ったらこうなったんだ 不良品を売りつけて」
男は 指さしながら 怒鳴り声を上げ続け 返金しろと騒ぎ立てていた
そこに大きな音を立て 従業員が完成されたボックスを運んできた

「お客さん見て下さい」 山川がボックスを指し示した
「これですよね お客さん買った物」 完成されたボックスを見て
男性客が頷いた

「見て下さいと 男性客の持って来たボックスを並べ」
「説明書の通り作りました?」 川田は男性客を見ながら聞いた

「説明書 そんな物知らん」 吐き捨てる様に男性客が言った時

「警察呼ばせて頂きます」 川田の顔が怒りの顔に変わり 毅然と
言い放った

「何故だ? 不良品を売ったのは お前の処だろ こんなにねじも出て」
男性客が 飛び出したネジを指で指し 川田に詰め寄った

「見てください この板違う部分ですよね」 完成品の板を指し
川田が 男性を見ながら電話を掛け始めた

「警察は 民事不介入だ・・・・」 男が呟くと

「商品の話では 不介入ですが・・・・・・」 川田は笑いながら

「弁護士を通して 慰謝料請求したいと思いまして」 男性客を
見ながら 通話を始めた

「すいません こちら○○ホームセンターですが お客様が店内で
 騒いで 営業妨害されているので お願い出来ますか?」
そう言うと 電話を置き 男性客に今来るそうですと楽しそうに話しかけた

「・・・・・・・」 男性客が睨む

「説明書通り作らなくて 不良品と言って来たのは 貴方ですよね」
「店内で あれだけ騒いで まして私とこの女性の時間を取り この女性を
 脅かしましたよね 強要罪と営業妨害それに脅迫もお付けしましょうか?」
楽しそうに川田が男性客を見た

「もう良い・・」 男性客が帰ろうとした時 川田はお忘れ物ですよと
男性客が持って来た ボックスを指し 男性客は夫人を連れ 売り場から
去って行った

「ありがとう 御座います」 老夫婦が去って行く姿を見ながら 真奈美は
川田に ほっとした表情で 礼を言った

「藤田さんが 困ってる見たいだから 飛んできたんだ」 照れながら
川田は真奈美を見つめて来た

「今度 一緒に食事でもしてくれる?」 川田が小さな声で真奈美に
囁いて来た

食事の席で この間は有難う御座いましたと真奈美が礼を言うと
大した事無いですよと パスタを方張ながら 真奈美を見つめて来る
川田の視線に 何故か時めき目を反らしていた
その夜 川田とラインを交換し 川田から食事を一緒にした事の
礼がその夜送られてきた


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