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「短編集『O嬢の館』の女たち」
【SM 官能小説】

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第一話 『人妻・有佳(M451)のビアンの夢』-4

(4)
 一週間後には、梨々子に連れられて『O嬢の館』に行ってしまったんです。午後の2時から4時までの2時間、淑やかな人妻の身を誰かのオナホールにされに行ったんです。

 電車で20分。不安に胸を震わせているわたしの手を握りながら、梨々子は安心させるように言ってくれたんです。
「有佳は何があっても、わたしのカワイイ子猫ちゃんよ……結婚したって、有佳はずっとわたしのモノ。そうでしょ……有佳が『M451』になってどれだけ男のチンポに狂っても、有佳はわたしのモノよ」
 サイトでチェックすると、わたしのお相手をしてくれる男性の予約はすでに入っていたそうです。
「でも……まだ、ちょっと怖いわ」
 梨々子が一緒でなければ、とても一人で行く勇気も度胸もなかったんです。

「大丈夫だってば。わたしと一緒に入るんだから……そう言えば、『M451』はドMの若い人妻ってことにしてあるの。でもアナルだけは使用禁止ってことにしたんだけど……有佳がアナルにも入れて欲しかったら、登録を変更していいのよ」
 梨々子は隣の乗客にも聞こえるような声で言うんです。

「ア、アナルなんて……嫌に決まってるでしょ」
 アナルは梨々子にちょっと弄られるくらいで、犯された経験はありません。でも一度くらいは両方を経験してみたいような、変な気分になっていました。梨々子が求めてくれることなら、わたしは何だって受け入れたいんです。

 電車を降りて5分もかからない駅のすぐ近くでした。
 ビルの地下に下りる裏階段に足を踏み入れた時、わたしの胸はドックンドックンと嵐の海のような激しさで脈打っていました。

 梨々子がわたしにキスしてくれていなければ、卒倒していたかもしれません。

 『キャビン』のNo3がわたしの入るカプセルでした。梨々子は他の『キャビン』には入らずに、わたしのカプセルに一緒に入ってくれたんです。

 映像で見た通りの細長くて狭いカプセルでした。いろいろなSMプレイ用の道具が置かれていました。横の壁から鎖で垂れ下がっている手枷、首輪、大小様々なバイブ、数種類の鞭……女性が自分で使いたいと思うオモチャがずらりと並んでいたのです。

 突き当りの隔壁の下に卵型の穴が開いていて、真っ赤なゴムのシートでほとんどが閉じられていました。

 まだお相手の男性が入室していないので、そのゴムシートの穴から『ブース』の様子をドキドキしながらちょっと覗いてみたんです。

 『キャビン』の床は『ブース』の床より7、80センチほど高く設計されていました。壁の穴から突き出ている女性の谷間に男性が立ったままで丁度挿入しやすい高さということのようです。
 粗末な椅子が2脚、隅っこに置かれていました。その横のテーブルには『キャビン』と同様の大人のオモチャがいろいろ並んでいたんです。

男性もそのオモチャを自由に使っていいということのようです。

「有佳も、早く脱がなきゃ」
 梨々子はすでにTバックショーツ一枚になっていました。わたしの大好きな梨々子のスリムな裸身です。バストはCカップ。ウェストのクビレがわたしよりシャープです。

「え、ええ……」
 わたしもワンピースを脱いで、下着姿になったんです。

 セクシーな真紅の勝負下着を穿いてきたんです。レースを贅沢に使った透け感のあるブラとショーツです。黒のガーターストッキングを穿いていました。


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