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青蛙亭のゲール
【ファンタジー 官能小説】

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お客さん来ませんね-2

「4人で君を前衛にすることはない。君のとなりに俺たちのうち誰かがつく。悪い条件じゃないと思うが、どうかな?」

最後に口を開いた、いかにも戦士という体つきの男性が、このパーティーのリーダーらしかった。

「私たちは全員、Cランクだ。君は?」
「すいません、Dランクです」
「なら、ちょうどいい。ランク上げの手伝いをさせてもらえないかな?」
「俺はこんなかわいい子なら、ずっと組んでやりたいぐらいだ」
「口説かれたり、嫌なことをされたら言ってくれ。弟にはきつく説教する」
「このふたりは兄弟なんだ。ルセとアルノワ。私はサマン。君の名前は?」
「エレンです。よろしくお願いします」

グールの群れの野犬に、女性のエレンをおとりにして、3人が逃亡するとは思わなかった。
グールの野犬は、普通の野犬とちがい臭いをたどって追ってこない。普通の野犬よりも逃げやすい敵である。
ダンジョンの近くで、中からモンスターが外へ出てくることはない。しかし、グールのようにたまたまダンジョンに迷い込んだ動物などが、ダンジョンでグールに襲われて森に逃げ帰ってしまう事故はまれに起きる。
エレンは、Aランクのハンターがそうしたグール化した獣を討伐することはあると聞いたことがある。
ダンジョン内ではないので、襲われた相手が殺害されても、遺体を喰われることはあるが、グール化することはない。
元の動物より獰猛になり、なかなか活動を停止しない。普通の獣は、痛みを与えたりすれば怯む。また、その獣の持つ特有の癖がある。野犬なら鼻が効く。鼻が効かなるなるような臭気のあるものや、吸い込むと鼻が痛くなるような辛子粉なども野犬なら嫌がる。
しかし、グール化した野犬はちがう。元の動物の癖で考えていると、思いがけない攻撃をされる。

ルセが小型の吹き矢で、痺れ薬のついた針を飛ばして、エレンの左脚の太腿を刺した。軸足の脚が痺れている。

(右脚じゃなくて、わざと軸足の左脚を狙ったんだ。まずい、吠えてる声が聞こえる。樹にのぼれば、飛びつかれないかしら?)

普通の野犬なら樹上へ逃げれば、飛びつけないからあきらめる可能性はある。エレンは元の動物の習性でグール化したものを考えてしまっていた。
グール化した野犬は、樹の下でエレンが降りてくるのを10年だって待ち続けるだろう。人間は喉も渇けば、腹も空く。いつまでも樹上にいられない。
それならば、エレンは脚をひきずって逃げきれるところまで必死に逃げて、他のハンターと出会う可能性に賭けるべきだった。

エレンは腕の力を込めてナイフを樹の幹に刺して、足場を作り、痺れていない足で蹴り、高い枝に飛びついた。ナイフは抜けてうまく地面に落ちてくれた。エレンが足場にできるということは、グールの野犬も足場にできる。
ナイフを振り回して応戦できるほど、エレンは自分の腕前を過信していない。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

エレンはグールの野犬の群れがあらわれて、あきらめて立ち去るのを樹上で緊張しながら待っていた。
樹登りするために筋力を使い、手のひらも緊張で汗ばんで、胸が痛いほど高鳴っていた。
これがエレンにとって致命的だった。
痺れ薬の毒針ではなく、仕込まれていたのは遅効性の猛毒だった。遅効性の猛毒をルセが使っているのは、誤って自分が毒を受けてしまっても、遅効性なら解毒薬を服用する時間があるからだった。
体に血がめぐっていく、そして猛毒も。
エレンはゾクッと寒気を感じた。

(あれ、なにかおかしい、寒い!)

低い唸り声を上げてグール化した野犬8匹が、エレンの登った樹に飛びつこうと繰り返している。
だが、届かない。

(早くあきらめなさいよっ!)

エレンは緊張しながら野犬の様子を見下ろしている。体内では毒がじわじわとエレンの体力をわずかずつではあるが、すでに削り始めていた。

「猿みたいな女の子だと思ったよ」

たしかに髪型は粟色の髪のショートカットで、動きやすいように膝上の丈しかないスカートの狩猟着だったが、猿はあんまりだとエレンは思った。
地面に落ちたナイフは、ゲールが回収してくれていた。背負い袋は、グール化した野犬にボロボロに咬みちぎられていたと聞いた。
悪寒が強まり、ひどい頭痛がした。
樹の下のグール化した野犬の白目が黄色く濁った目と、エレンは目が会ったとこれまでは覚えている。
あとは、記憶が途切れていて曖昧なところが多い。

「ねぇ、このまま死ぬ、それとも僕と交わって生きられるか賭けてみる?」
「……いき……た……い」

エレンは呼びかけられたゲールの声に、息をするのも苦しく、かすれた声で、泣きながら答えた。

8匹のグール化した野犬を、ゲールは依頼を受けて討伐した。そして、樹の枝の上でぐったりとしていたエレンをゲールは、まだ息があったので舌打ちすると青蛙亭に拾って帰った。

「あ、ああぁっ、んあぁぁっ!」

ゲールに喉のあたりを咬まれて吸血されて、エレンは死にかけていたところから強烈な快感で意識を強引に引き戻されていた。
狩猟着も下着も全部脱がされて、あられもない全裸にされて、やはり全裸のゲールに上からかぶさるように抱きつかれていた。
エレンの肌は狩猟着から露出していた脚や、腕、首すじ、顔など日焼けしていたが、服の下や皮手袋をしていた手はとても白く、日焼けしている部分がある分だけ、さらに艶やかに白い肌に見えた。
ゲールは生き血を啜りながら、エレンが生き残れなかったら、どの部分から喰うか考えてていた。
小ぶりだが、先端が野苺のように鮮やかな乳首のついた胸もおいしそうだった。
きゅっと上がった丸みのあるお尻もかじりついたら良さげな弾力と柔らかさがありそうだった。
脇腹のあたりはほっそりとしていて、肉づきはいまいちだ。
けど、ナイフであのきれいな白い肌を切って一口ずつ良く噛んで味わうのは、かなり良さそうだ。


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