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花のごとく
【熟女/人妻 官能小説】

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花のごとく〜蜃気楼エクスタシ〜-3

その時
「ひゅっぅ…!!!!」という声がしたかと思うと、智子さんの全身がぴたっと止まり硬直した。
足の指先は不自然なまでに内側に向いて動かない。空中でプルプルと震えている。
顔を見ると引きつり、幼い頃祖父から聞いた般若に似ていた。絶頂に達した智子さんは激しいのだ。
何秒間か見守ると体は緊張を解き、ぐにゃっとベッドに倒れ本来の柔らかさを取りもどした。
そしてまた髪を乱れさせ、すこぶる平穏な寝息をたて始めた。


一番大切なところをとりのこされた俺は、またもや持て余した気分になり自分の指を抜いて口の中に入れた。
果物を腐らせたよりも質が悪く、とりたての蛤をすするよりも生命のリアルな味が歯にしみるように広がる。
やっぱり好きじゃない、と思う。
でも、いくら逃げても離れる事はできない、とも。
まるで自分と自分のぺ○スのように。あるいは落下と地面のように。

舐めきった指先をそっとかいでみる。
なぜだかきつい花の香りがした。


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