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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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聖獣師と獣戦士と村娘-5

心を解放する。
マリカは心をスト様と交わりながら、解放しきったことが今までなかった。交わっていて、快感も絶頂もあったけれど、心が快感に蕩けきった感覚はこれが初めてだった。

(ああ、こんなに心が気持ち良くなるなんて知らなかった)

マリカにはスト様の話す山の神様や、レナードに憑いている護りの精霊を感じることは、すぐにはできなかった。
突然、マリカにもわかるようになるかもしれないと言われた。

「まだ見えないけど、仲良くしてね」

マリカは、レナードの体を拭いてやったり、食事をさせる時に、話しかけてみることにした。
マリカには見えていないが、美しい羽を持つ光につつまれた小人が、マリカの肩に乗ったり、頭の上に座ってみているのを、スト様は見かけたと言っていた。
スト様は、小人たちがどんな感じの姿なのかを、マリカに絵を描いてくれた。
スト様の絵がかわいらしかったので、椅子に腰を下ろしたレナードに見せるように、マリカは紙を広げていた。
レナードのまわりを飛びまわりながら、絵を見た小人たちが、はしゃいでいる声をスト様には聞こえたらしい。

マリカの修行は、ふたりの交わりだけではなかった。

「マリカ、今夜から、たまに眠る前に自慰をするように」

スト様が普段から見慣れている薪割りをしながら急に真顔で言われ、瞬きを繰り返し、スト様の顔を見つめたまま、マリカは耳まで真っ赤になって絶句した。

村からマリカが通っていた頃は、こっそりとスト様との交わりを夜、ふと思い出してしまい、こっそりと自慰をしていたことはあったが、スト様と暮らし始めてからは、交わりに満足していて、自慰することがなくなっていた。

本当なら毎晩でもマリカと交わりたいとスト様は思っているが、そうなると一晩で何回も射精するほどの勃起力は維持するのは難しい。
あと、マリカはまだ若い。スト様がいなくなったあとで欲情したら、自分のことを思い出して自慰でもちゃんと絶頂して満足できるように教えておきたいと言われると、嫌ですと言えなかった。
交わりと自慰では、交わりのほうが絶対に満足できる。自分でさわりたいところを無理なく弄るのと、目を閉じて想像に没頭しているので、昴りは早めで軽くイク感じだが、頭の芯から甘く蕩けきってしまう絶頂や陶酔とは、少しちがう淫らな悪戯という感じで、ちょっとした気まずさも後で残る。それをスト様が隣でいるのにするのは、恥ずかしすぎると思っていた。

「ならば、しばらくは、私がすっかり眠ってしまってから、こっそりするのはどうだろう。マリカが私より先に眠ってしまったら、しなくてもいい」

スト様より先に眠るつもりで、目を閉じてじっと身を横たえて、眠気がくるのをマリカは待っていたが、逆に意識してしまって、寝つけなかった。
隣では、スト様がすうすうとおだやかな寝息を立てている。薪割りをしたり畑仕事をしたりと体力を使う作業をよく考えてみれば、マリカに手伝わせないで、ひとりでこなしていた。マリカとの交わりも、本当は少し無理をしていたのかもと思った。父上より少し歳上なのだから、あまり無理させたら体に悪いかもとも考えてしまった。
本当なら毎晩でもマリカと交わりたい、とスト様は言っていた。マリカは気持ち良いけれど、さすがに毎晩だとマリカのほうが疲れて、朝寝坊が習慣になってしまいそうな気がする。スト様は夜、がんばっても毎朝、木刀の素振り、庭の掃き掃除、洗濯、朝食の準備まで、てきぱきとこなしてしまう。朝寝坊すると、マリカは家事の代わりに、スト様から読むように書物をどっさり渡されたり、何かの役に立つだろうと計算の勉強をしなければならなくなる。

(こうなったら、自慰してちょっと気だるいうちに眠って、朝寝坊しないようにしなくっちゃ!)

スト様との交わりがスト様任せではなくなって、たっぷり時間もかけて愛しあうようになって、気持ち良さがすごくなったので、交わりのない夜は、少しむらむらすることもあるようになっている。
スト様にそんなことまで見抜かれているのかもと思うと、恥ずかしいのだけれどマリカは声を押し殺しながら、自分の乳首を、指先で軽く刺激してみた。
スト様がマリカの乳首を弄るときの感じを思い浮かべて目を閉じてさわっているとあっさり勃ってきて、自分でも少しあきれてしまった。軽く摘まんで、指先で転がすと小さな快感が走り、マリカは声が出そうになるのをこらえた。
乳房をつかんで揉み、乳首も弄って、スト様がマリカの乳首を舐め転がすとき、息が肌をくすぐるのも思い浮かべると、手の悪戯が止まらなくなってきて、下半身に手をすべらせる。

(おっぱいさわっただけで、濡れてる)

マリカはスト様と暮らし始めて、淫らな体になっていく気がした。指先を軽く舐めて、指先を舐めるとき、スト様の体を舐めたり、唇を重ねたときのことを思い出して、少し胸をどきどきさせた。隣でスト様が寝ていて、寝息が聞こえてくるので、目を覚ましたりしないか、手を止めて様子をうかがっている時は、緊張が興奮と重なって、さらに鼓動が早まる。クチュと股間の陰毛を指先でどけてわれ目を弄ると、湿った音が小さく響いた。

「んっ、んんっ……はぁ、はぁ……んっ」

小さな敏感な牝の肉粒をくにくにと弄って、体を横向きに丸めていると、そろそろ軽くイク感じがした。
小声で「スト様ぁ……」と甘えるようにマリカが思わず声を洩らす。

「マリカ、気持ち良くなれ」

いつから目を覚ましていたのか、スト様がマリカの背中に密着して、耳元で囁くと、マリカの肩を撫でた。

「ああぁっ、んあっ、スト様ぁ!」

マリカは一気に絶頂まで意識をつれていかれ、悲鳴のようなあえぎ声を上げてしまって、びくびくびくっと体が震えた。
背中も肩も気持ちいい。おなかの奥はきゅっと疼いたみたいに感じて、じわっとまたあふれてきて甘く痺れた。マリカはただじっとして、体を撫でられていた。


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