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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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出生の秘密-2

石段の先には、古代の象形文字のようなものが刻まれた壁があった。
先導していたオークが、壁に両手をぺたりとつけると、目がくらむほど明るくなって、体がふわりと浮き上がった感じがした。

「ひいっ!」
また悲鳴を上げてルーシーが目を開くとそこは、森に囲まれた湖があり、空からの光が水面に降りそそぎ、キラキラと輝いていた。

4匹のオークがぞっとルーシーを湖のほとりの柔らかい草の上に下ろした。

「足、コノ上、痛クナイ」
「歩ケルカ?」
「歩ケナイナラ、マタ、ミンナデ運ブ」
「ドコガ痛イ?」
「コラコラ、イッペンニ、話シカケタラ、ダメダヨー」

4匹がルーシーを見下ろして、話しかけてくる。先導していたオークが、4匹に注意する。

ルーシーは意味がわからず、混乱した。

なぜ、オークが話す言葉がわかるのか?

そもそも、ニアキス丘陵にいたはずなのに、ここはどこなのか?

ルーシーは混乱していたが、やけくそで5匹のオークに話した。

「助けて。私たちの乗り物の中で、夫が大怪我しているの!」

すると、先導していたオークが、気まずそうに言った。

「仲間ノ人間、死ノ臭イシタ。ダンジョン行ッタカ?」

死臭……ゾクッと背筋に寒気が走った。
それでも、意識が途切れる前にロイが言った情報をルーシーはオークたちに伝えようとした。
ダンジョンで巨大な蟻に咬まれて、胴や腕などの肉を深く裂かれた、と。

するとルーシーを運んできた4匹のオークが、ダンジョンの中にいた巨大蟻について教えた。

蟻が咬むのは運ぶため。餌を運び易くするために、バラバラに解体するため。

本当は殺さずに持ち帰りたい。ダンジョンの中では、死体はすぐに消えてしまうから。

だから、毒針を刺す。毒針で痛みを和らげる毒を注入する。

心臓が止まらない。死んでしまうぐらい血が出て、動けなくなっても。体だけ、生きている。

(それじゃ、無理やり生かされているだけで、もう、助からないってこと?)
ルーシーが震えていた。

「仲間、タクサン、蟻ニ食ベラレタ。ダカラ、ワカッタ。アソコ、咬ンダ蟻、クル。ココ、蟻コナイ」

だから、ルーシーの服を捨てさせ、オークの匂いを5匹でつけたらしい。
6匹のオークに対し巨大蟻1匹なら勝ち目はなく危険だと判断して、蟻は狙った獲物、つまり瀕死のロイだけを、ダンジョンに連れ去る。

ルーシーは泣いているのをごまかすために、湖に入り、沐浴して体を洗っているふりをした。
オークたちは、岸から立って。心配そうにルーシーを見つめていた。

その後、5匹のオークは、森の中で、彼女に果実をもいでくれたりした。5匹のオークは、果実を食べて暮らしているのだった。
雨は降らず、暑くも寒くもない。
快適すぎる不思議な世界だとルーシーは思いながら、5匹のオークと湖周辺と森の中を、毎日果実を探し、歩きまわって暮らしていた。

ルーシーは、この5匹のオーク以外のオークを見かけなかった。この5匹は、仲間とはぐれてしまったオークらしい。
夜は森の中のふわりとした背の低い草の繁った空き地で、5匹とルーシーは、それぞれ離れて眠る。                                                                                                                                                                                                   

この5匹のオークは、満月の夜以外は、ルーシーにとても優しく接してくれた。
この5匹は、満月の夜だけ発情する。

「しゅごい、みんなしゅごい、あぁっ、出てりゅうぅぅっ!」

5匹のオークが朝を迎えて眠るころ、ルーシーは、どぷどぷと膣内からオークの精液を吐き出しながら、うつ伏せに倒れている。

這いつくばっているルーシーに、一匹のオークが射精を終えると、次のオークがまた犯すというように、5匹分の精液を出しまくられて、下腹部は妊婦のように膨れてしまうほどであった。

オークの大きく太いものを受け入れ、突起に膣壁を擦られる。
「はひっ、あぅっ、おかしくなりゅぅ、あんっ、ああぁぁっ、イクッ、イクぅぅぅッ、んひぃぃぃっ!!」
ルーシーが、何度も絶頂する。

オーク5匹との交わりに慣れてきた頃、ルーシーは、激しい交わりを終えた明け方に、ルーシー片手の上に乗るぐらいの卵をひとつ産んだ。

「産マレタ! 産マレタ!」

目覚めた5匹のオークに卵を見せると、とても喜んでいた。
異種族との交わりで、まさか卵を産むことになるとは、ルーシーも思っていなかった。

ルーシーは、昼間は寝床の空き地で卵を抱えてすごした。眠るときは体で潰して割ってしまわないように、5匹のオークが集めてきた木の枝や柔らかい草をつかって一緒に、鳥の巣を思い浮かべながら、卵の置き場を作った。

ルーシーが沐浴したり、食事をしている間、食事を終えたオークが卵を見つめていて、オークが卵を食べてしまうのではないかと心配になったりもした。

卵が割れて、小さな赤ん坊が産まれた。
人間の赤ん坊より小さかったが、ルーシーの母乳を飲んだ。卵の置き場が、赤ん坊の寝床になった。

オークのような猪の頭部ではなく、見た目は人間と変わらない子供だった。ルーシーは、自分の故郷の街の名前を、子供の名前にした。

5匹のオークのうち、4匹が死んだ。
オークたちが、命がけでダンジョンに潜って手に入れた魔石が、ルーシーによって手渡された。ハンターたちの遺品を身につけたガルドは、故郷の世界を捨て、ニアキス丘陵に来た。

南の小国ターレンで、ガルドは、窃盗団のリーダーとなった。


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