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FATE
【青春 恋愛小説】

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FATE NO.4-2

―――大学の食堂は朝だけあって空いてた。
「ここのコロッケ激ウマだよ??ちょーオススメなんだ!!あ、このスイートポテトも・・・」
可愛い表情の西條。正直意外だった。
何せ高校の時は男子からのあだ名が「最凶の男女」だったくらいだ。
何故か?
そりゃそうだ、足は早いわ、砲丸は並の男子以上飛ばすわ・・・その他諸々・・・挙げ句の果てには他校の男子を弟子(舎弟が正しいか?)にするくらいだったのだから。

「おいおい・・・確かにコロッケが上手いのは分かるがいくらなんでも・・・」
「なに、山岡?」
「20個は食べ過ぎだ、太るぞ・・・」
「ぁ、女の子に太るは禁句だよ?ま、私は走ってるから大丈夫ですーだ!ぁ、そいや山岡陸上部入ったんでしょ?聞いたよ、また一緒に頑張ろうね!」
「悪い悪い・・・あぁ、入ったよ、まぁ久々だから5000メートル15分30秒くらいしか出なかったよ」

その後色々話した。勉強の話、住居の話、その他諸々。そして何より不覚にも彼女のおいしそうにコロッケを頬張る表情にはくらっときてしまった・・・可愛い!!と。
自分の彼女と全く違うタイプの可愛い子を見ると男は少し心が揺らぐもんだ。
「ぁ、山岡、ほっぺに食べかすついてるよ?」
そういいながら笑顔で取ってくれる西條。
実香もこれくらいやさしかったらなぁ・・・いや、せめて純粋無垢(氷のようなのはよく見てる)な笑顔を見せてくれたらなぁ・・・

この時オレはカメラのシャッター音がなっているのに全く気がついてなかった・・・これがとんでもないことを引き起こすとはこの時かけらも思っていなかった。

――三日後
「うわーなんじゃこりゃ」
「ひどいね」
「ある意味うらやましいよなぁ」
「最低ー」
朝大学に久々に早く来たオレはなんだか人が騒いでる音を耳にした。
なんだろ?めずらしいものでもあったのかな??

そう思ってひょいと人だかりの源を見たオレは心の蔵から血が引くような心地がした。
「(成績最上位で陸上部の山岡俊が美女二人を二股??足もはやけりゃ手もはやい!!)」
そう書いてある貼紙があった。
下の方にオレと西條の写真があった。
「(誰かに写真取られてたのか・・・)」
写真の横には俺と実香が付き合ってることを書いた上で西條と仲良くしてるといったことがかいてあった。
「誰だよ、こんなことやりやがって・・・」
俺は人混みに押し入って注目を集めていた紙を破りさいた!
その時だった・・・
Trrrr――
オレの携帯が鳴り響く。「はい、もしも・・・」
「私より西條さんの方がいいんだ・・・」
鳥肌が立った、オレの彼女はいつも聞いてる声の数倍トーンが低かった
「ちょ、ちょっと待て、西條は高校ん時の友達で・・・お前があの朝オレをほったらかしにするからだな・・・」
「・・・最低・・・」
それで電話が切れた。
ちょうどその後オレがうなだれていると西條が表れた。
「山岡!!なんか私のせいで大変な事になってるね」
西條はまたランニングをしている最中だったんだろう、俺は彼女の事を話した。
「それやばいよ・・・早く彼女さんに謝らないと!犯人探しと皆の誤解解きは私がやっとくから・・・はやくいってあげて!!」

西條にそう言われ実香の部屋前に着いた俺は何も考えず呼び鈴を連打した。


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