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FATE
【青春 恋愛小説】

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FATE NO.4-1

「んん〜・・・あと・・・3分・・・ぐぅ・・・」
窓の外に色が燈り始める、どうやら太陽が昇ったようだ。
だが、そんなのは関係ねぇ、今日の講義は昼から・・・それまでは寝れるぜ・・・あぁ、睡眠って幸せ・・・そう思った次の瞬間だった。

――ドスッ。

物凄く重たい物か何かが何処かに落ちた音、その後オレの体中に広がる・・・確かな・・・
痛み。

「な、なんだぁ!?」
素っ気ない声を出して飛び起きると目の前にはいかにも朝ですよ?
遅刻ですよ?
って顔した女が・・・いた。恐らく昨夜ベットで愛し合った後俺が渡した合い鍵を最悪なタイミングで使ったんだろう。

「起きろー、遅刻だぞーもう7時だぞー?」
「実香?お前一体な、なにをしに・・・」
「いーから早く着替えな!!馬鹿で間抜けな彼氏を遅刻から救うために寄り道をわざわざしてあげて起こしに来てあげた私まで遅れたら馬鹿馬鹿しいじゃん」
ひ、ひぃ、怖え・・・完全に負かされた俺は素早く着替える。
もう実香は外に出て待ってるみたいだ。

「一体こんな朝早くになんだよ・・・」
「ん?言ったろ?今日は8時から講義じゃないか、だから遅刻しないように・・・」
あたかも、「当たり前」のように話すオレの彼女。
・・・ちょいと待てよ?
講義?
講義ってあの・・・前で偉い、えらーい先生方が手取り足取り教えてくれるあの・・・13時から始まるあの講義?
おいおい・・・
「俺は理系だ!!お前は文系だから朝からかもしんないけど、今日の俺の講義は昼から!!昼からなの!!わかる?昼だよ?まだ後3時間以上は寝れたんだよ!!朝飯だって優雅に納豆ご飯が食えたんだ!だぁぁ、意味わからねぇ!!」
完全にキレた俺。
「・・・ぁ、そなの?知らなかったや。ゴメンゴメン。そんなに怒るなよ、シワ、増えるぞ?」
・・・ちっ、そんな笑顔で言われたら怒りが鎮まるじゃねぇか・・・
「あぁっと、そうこうしてる間に着いたな。それじゃ、私は講義だから、じゃあな」
・・・ってええ〜、俺講義までゆうに4時間以上はあるんですが・・・
「・・・これが悩みの種なんだよなぁ」
俺、山岡俊の現在の悩み・・・そうそれは今見た通り・・・
彼女がそっけなくて本当に俺を好きなのかわからないって事!!
それと軽く抜けてるとこ・・・
「ま、信じるしか無いんだよな・・・」
俺の彼女は自慢じゃないが、その・・・マジで可愛いんだ。
整った顔、可愛い声、身長も152?くらいで抱き抱えやすい。スポーツ出来る勉強出来る・・・
まさに非の打ち所が無いって奴か・・・
昨日だってキャンバスを二人で歩いてて俺がちょっと飲み物買いに行ってる間に二人組にナンパされてたし・・・
(まぁ、実香が新入生代表でいきなり目立ったのもあるからだろうけど・・・)
でも実香は俺を好きで・・・いや愛してくれてると信じよう!
なにしろ二度と会えないと思ってたのに再び会えた大切な存在なんだ。

「はぁ・・・」
そんなこんなで軽く落ち込んでたその時だった。「山岡〜!!」
振り返るとそこには汗だくな女の子がいた。
見るからにランニングしている最中だろう。
「おぉ西條!!お前もこの大学受かってたのか」
「まぁね〜それにしても新入生代表、恰好良かったしびっくりしたよ!いや〜でも久しぶり・・・高二以来だね!」
西條は高校ん時の同じクラブのメンバーだ、まっ途中で俺が辞めたからその後からはあまり話さなかったけど。
「だな、ま、クラブ止めたオレが悪いんだけど。ぁ、そうだ。それよりさ西條お前今から朝飯食いに行かね?」
「良いねぇ!ちょうど今陸上部の朝練終わった所だし!!」


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