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月滅剣
【ファンタジー その他小説】

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月滅剣其の三-1

今日の晩飯は焼き魚だ。まぁ熊よりかはいい
俺は血の入ったコップのほうを見る
『気にしなくていいぞ。嫌でもお前はあれを飲むことになる。まぁその気になれば呪術でお前を操る事もできる』
どこまでが本当なんだか…
その夜俺は夢を見る…喉が渇く。喉が痒い。俺は血が出るまで喉をかく
そして目が覚めた時には朝がやってきていた。
『苦しいか?実はお前が見る悪夢は私が見せていたものなのだこれ以上嫌な夢を見たくなければ私の血を飲め。』
『そんなことが信じられるか』
ならば証拠を見せてやろう。そうマリスが言うか言わないかするあたりに急に頭の中にノイズが走る。
さっき見た夢だ。
『あまり時間がないんでな。お前のわがままにも付き合いきれないので呪術を使わせてもらった
いいか、お前は選ばれたんだ。大変に光栄なものなんだぞ』
血の入ったコップが浮いている。夢でも見ているのか?
『なかなか頑固な奴だ、無理矢理にでも私の血を飲んでもらうぞ』
宙に浮いたコップは俺の口元に飛んでくる。
『もういい!!やめろ!!』
静電気のようにバリバリと一瞬痺れが襲う、そして自由になる。
『我が呪術を破るとは…』
『そんなことをされるぐらいなら自分で飲む!!』
俺は喉が渇いて死にそうな人のように、コップに手を伸ばしゴクゴク飲み始めた。
思ったより飲みやすい。呪われた血というくらいだからもっと飲みにくいと思った
そして血を飲んだとたん世界が変わった。
体が自動的に動く…そして…ケラケラ笑うマリスを見ながらまぶたがゆっくりと閉じられた
しばらくすると目をつぶっているはずなのに映像が浮かぶ…それはとても奇妙な映像だった……10個穴があいたスロットに銀色のコインのようなものが一つスロットを埋める
そしてしばらくしてから目が覚める
『体が動くぞ』
自由に動く体に安心を覚える男だったがすぐに疑問が浮かぶ
『今のは何だマリス?お前ならわかるんだろう?』
『ムーンスロットだ』
『ムーンスロット?』
『お前は今月滅剣の第一歩を歩んだ。ムーンスロットは月滅剣の力を図る上で重要なものだ。10個コインを埋める穴があったろ?それが埋まれば埋まるほど月滅剣の力が増すのだ。そしてそれが10個揃った時お前は最強になる』
さらにマリスは続ける。
『スロットが埋まれば埋まるほど月滅剣の技を覚えるそして秘奥義が2つ覚える事になる
その秘奥義はムーンスロットとは別にある赤いスロットを埋める事でそれぞれ覚える事になる』
『ムーンスロットが今ひとつ埋まってるんだよな?一個だと何ができるんだ?』
『ムーンバリアと月滅剣だ。ムーンバリアは敵のあらゆる攻撃から守ってくれる技でムーンスロットが埋まれば埋まるほど強力になる8個スロットが埋まれば一部を除いたすべての攻撃を弾いてくれる』
『それって卑怯じゃないか。ずいぶん使い勝手がいい技だな』
『おろかもんが。ムーンバリアは使えば使うほど力を消費する。無限に使えるわけじゃない』
『まぁそんなもんだと思ったよ…じゃあ月滅剣って技は?』
『月滅の教えに従うと、月滅剣という名が付くものは3つある、流派そのもの、月滅剣の初歩の初歩、『月滅剣』という技の名前…そして…マリスは指を指す。この腰にさしている月滅剣という剣だ』
『なんかややこしいな』
『まだまだ覚える事があるぞ。さっきムーンバリアを使うと力を消費するといったがその力の事をムーンエナジーといい、技ではないが、ムーンスロット1個の状態で使えるのがムーンオーラ。これは月滅の波動のようなもので。力を入れると勝手に発動する効果はおもに、ムーンバリアと同じように、体を守る効果がある。だが、これはそれほど信用できないから気をつけろ』
『なんか急にお喋りになったなマリス。俺は笑いながら言った。』
『うるさい小僧!!次を説明するぞ』
『まてよ…俺のほうが年上だろ?』
『次に月滅剣には欠かせない捨て技について説明するぞ。これはな…まぁ簡単に言えば一回使えばほとんど二度と使えなくなる技だ。この技は、技のイメージから言葉を発する
そうすれば言葉に従った形の技が出る訳だ。これについてはそのまま目に焼き付けたほうがいい
外に出ろ』
しぶしぶ外に出る。風が虚しいほど吹いている。


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