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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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権利-5



『なあ風花ちゃんよお、「私達が正義」とか思ってたんだよなあ?メスのせいで起きた冤罪はスルーして、元アイドルの住所をバラすニュースを流しておいて知らんぷり……なんか言いたいこととか無えのかなあ?』

「さ、さっきから〈メス〉〈メス〉って何なの?ふざけるんじゃないわよ!撤回しなさいッ!」

『泣きながら論点ズラしても許されるのは、今朝まで風花ちゃんが暮らしてた《世の中》だけですよお?ここは俺達の世界なんだから、俺達が《ルール》なんだぜえ?』


涙の滴が止まらない。
自分のこれまでを侮辱されて笑われ、それは周りを取り囲む数人から浴びせられる。
思わず俯いて泣き叫びそうになってしまうが、そんな姿を見せる訳にはいかない。
こんな事で屈してしまったら、池野夏美は浮かばれない。
井元彩花も、新庄由芽も、そして津川明日香も……。


「……なッッ!?イヤああぁああッッッ!!??」


またも鈴木にばかり気をとられていた風花は、背後から迫った伊藤にスラックスのホックをいきなり外され、それに気づいた瞬間にはファスナーまで下げられてしまった。
足首にまで一気にずり下がってしまったスラックスは両足首を束ねる足枷と化し、しかし、長めのタートルネックシャツとジャケットが幸いして、パンティはギリギリで隠されている。


(あ…あッ!?……そんなッッ…!!??)


スラックスは強引に奪われて、部屋の隅に置かれた段ボール箱に放られた。
衣服の一部を奪われ、曝すしかなくなってしまったダークブラウンのシャツから伸びる真っ白な太腿は、必死に視姦に抗って窮屈な内股になっている。

それにしても美しい肌だ。
それ故に無様だ。

上半身はキッチリとしたスーツ姿であるのに、下半身は肌も露わでモジモジとくねり動いている。
悔しそうな顰めっ面は前歯を剥いて下唇を噛み、たったこれだけの事で羞恥に苦しんでいるのを隠しきれていない。


『……可哀想になあ?これじゃ《三流記者》にしか見えねえぜ。俺達を追い詰めた凄腕の超敏腕記者だと期待してたのに』

『なあ、最後にチャンスをやろうか?汚名返上の見せ場≠チてやつをプレゼントしてやるよ』

『クククッ……今から五分間、俺らは何もしないぜ?風花ちゃんの《記者魂》ってヤツを見せてくれよなあ?』

「…………!!??」


チェーンブロックが下がりだし、風花の手枷はフックから外れた。
まさかの展開に風花は驚きと戸惑いを隠せず、しかし、両手首を枷で繋がれたまま脱兎の如く走り出す。
駆け出したその先はドアではなく、彩花を吊っているチェーンブロックの下。
リング状になっている鎖の輪を回し、彩花を吊りの緊縛から放とうとした。


「ま、待ってて井元さん!いま助けてあげるからッ」


あそこまで自分の仕事を馬鹿にされ、それを黙ってなどいられない。
〈逃げる〉と〈助け出す〉の二択から風花が選択したのは、その両方であった。

一人では逃げない。
彩花を助けて二人で逃げる。

自分の意志とは異なる意見に思わず反論してしまう我の強さ≠ヘ、この非常事態の最中であっても変わらなかった。
いや、この状況下だからこそ《変えなかった》のだ。


『オイオイ、回す方向が逆じゃないかあ?チェーンが掛かった滑車の側に、ちゃんと[昇・降]って書いてあるだろ?』

「う…煩いわね!ゴチャゴチャ言ってないで黙ってなさいよ!!」


報道記者という仕事は、言ってみれば日陰者≠フ仕事だ。
常にスポットライトが当たるでもなく、地道に取材や聞き取りを繰り返す地味な仕事が殆どだ。

あのロケの日、初めて会った井元彩花という少女は、風花に期待を寄せてくれていた。
それは記者としてだけではなく、同じ女性として決して無視出来ない《期待》だった。

そんな彩花を《見捨てる》などあり得ない。
例え記者の真の仕事が〈得た情報を持ち帰る〉事であっても、それを優先することは風花には出来なかった。

「井元彩花を連れて生還する」

風花の思考は、その一点のみだけである……。




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