未亡人との歪な関係⑦-10
佳織は自分の股間を、冴子のそこに合わせるようにすると、その間に電気マッサージ器を差し込んで、冴子の側に体重をかける。
「ーーあ」
まだ何もされていないのに、冴子の子宮がずくん、と疼く。
その刹那、佳織がスイッチを入れて、そのマッサージ器は淫具と化した。
ブブッ、とお互いの体に当たり、モーター音が鳴る。
「ん、あぁっ、あぁっ……！」
冴子が甘美で、高い声を上げ、体を仰け反らせる。
「ん、これ、すごいね…自分で押し付けて、冴子さんのこと気持ちよくしてるの、すごく嬉し……くなっちゃう、ぅんっ、あっ……刺激、つよ、いっ……」
佳織は冴子にさらに体重をかけて、唇にキスをする。
「ふ、んっ……きも、ちいい、冴子さんが気持ち良くなってるの見て、あたしも、気持ちよくなっちゃ、てる……」
「んん、ダメ、だよぉ、電マなんてすぐいっちゃ……うっ」
「あたしも、いき、そ………う」
「は、ぁッ……佳織さ、んっ、だ、ダメぇっ……」
冴子は佳織の頭を抱え込み、唇を奪う。
べろべろと舌を出して、佳織の口腔内を吸い尽くすようだった。
「んんんんっ」
そうしながら、体をびくびくと震わせ、絶頂を迎える。
「んん、も、やぁ、イッてる、とめ、てぇ」
「やだ、あたしまだイッてない……もん、少し我慢して」
佳織はそう言いながら狡猾な笑みを浮かべ、絶頂を迎えたそこには強すぎる刺激を与え続ける。
「も、少しで…いく……」
「ぅ、ん、やだ、やだァっ……、お腹しび、れっ…てる」
佳織は、自らのショーツがどんどん濡れている感覚があった。
もちろん下着の中は体液でとろとろに溶けているが、冴子がサラサラとした体液を放出しているせいだ。
「とめ、とめて、おねが、いっ…」
冴子は佳織の頭を抱え込みながら、泣きそうな声で懇願する。
「ま、っ…て、もう少し……はぁ、いく、いく……あぁ、ああっ…！」
佳織の腰から脳天へ激しく電流が流れる。
人にしてもらったり、自分でしたりするのとは異なる、甘くて、そして強い刺激だった。
佳織は口をだらしなく開けて絶頂に達しながらも、何とかスイッチを切って、電気マッサージ器を枕元へ置く。
「はぁ………冴子さん、すごいね、びしゃびしゃ……あたしの下着まで飛んでる」
絶頂を迎えたことで力の行き場を失って、佳織は冴子へ体重をかけるようにしながら倒れ込む。
「昨日いっぱいしてくれたから、お返し」
佳織の切れ長の目で見つめられ、不覚にも、冴子はどきん、と胸が高鳴る。
初めて彼女とまともに相対したとき、人のセックスを見たいという大胆な発言をする割に、どこか自分に自信がなさそうで、自分の容姿が男好きするとわかっていないとーー
正直冴子は佳織のことを卑下していた。
性欲を発散するに留まらない、心をも鷲掴みにする彼女の包容力は、そんな即物的な、短絡的な思考では測ることができない。
改めて、冴子はそう思うのだった。