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ヤクトリの女
【熟女/人妻 官能小説】

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深夜の管理人室-4

真理子はコンビニの入り口近くに立っていた。駅に割合近い立地条件のせいか、真夜中にも関わらず客は頻繁に出入りしている。真理子が、スマホでメッセージを確認していると、

「よっ、アンタ腹空いてるか?」

と銀三が笑いながら話掛けて来る。真理子も微笑み、

「どうも。」
「まあ、少しは。」

と返すと銀三は、

「俺は、夜食の弁当を買う。」
「アンタの分も買ってやるよ。」

と言うと真理子は真顔で、

「自分で買うわ。」
「物品を受け取る訳にはいかないの。」

と返す。銀三は肩をすくめ、

「お堅いこったぜ。」

と言いながらコンビニの中に入って行く。真理子も続けて入る。銀三は弁当とビールを数本、ツマミの裂きイカを買う、真理子は菓子パンを一つとセルフサービスのコーヒーを買った。

コンビニを出て2人でビルに向かって行く。銀三は何も話さない、元々多弁の方では無いし相談事は管理人室でしたかったからだ。真理子もそれを察したのか何も聞く事は無かった。

ビルに着き、裏口に周りドアを開錠してビルの中に入るとようやく銀三が話掛けて来る。

「今日と言うか、昨日の午後からの分見るだろう。」

と聞いて来る。真理子は頷き、

「ええ、是非見たいわ。」

と答える。銀三は頷き、蛍光灯のスイッチを入れ裏口の鍵を掛けると管理人室に向かった。管理人室の鍵を開けると中に入り、

「ちょっと、待ってな。」

と言うと真っ暗な部屋の蛍光灯のプルスイッチを引き部屋が明るくなる。真理子に上がる様に言い、真理子が部屋に入ると管理人室のドアの鍵を掛ける。銀三は隣の部屋との仕切りの襖を開いた。

部屋の真ん中にテーブルが置いて有り、その上に二つのまとまったコードが接続してある機器とその機器と繋がれたモニターが置いて有る。そして、その横にノートパソコンが開いて置いて有った。

壁のコンセントにコード付きタップのコンセントが差して有り、全ての機器のコンセントがタップに差さっていてそれで電源を取っている様だ。

銀三は仕切りの襖を閉めて、モニターのスイッチをオンにして画面を映す。流石に暗視機能は付いていない見たいだが元喫茶店の入り口上に電灯が付いているらしく結構良く見えた。

銀三は、レコーダーと思われる機器を何やら操作している。sdカードを交換している様だ。銀三は、小さなケースに入ったsdカードを真理子に渡して

「そのパソコンで見れるそうだ。」
「アンタ、前渡したsdカード持って来たか?」

と聞く。真理子が上着のポケットを探り、以前貰ったsdカードを見せる。既にコピーを取った分だ。銀三は頷き、

「それ、パソコンで中身消して渡してくれ。」

と言って来る。真理子は頷いて、エンターキーを押すとパソコン画面が点き、ショートカットが複数表示されたデスクトップ画面が現れた。

電源は入れっ放しの様だ、sdカードを差し初期化するとケースに入れて銀三に渡す。銀三はsdカードを受け取りながら、

「俺は弁当を食う。」
「アンタもコーヒー、飲んだらどうだ。」
「冷めるぞ。」

と話す。真理子はパソコンを操作しながら頷くとコーヒーを啜った。真理子は受け取ったsdカードを入れて早送りで再生していく。

午後の元喫茶店は、結構人の出入りが多かった。午前中にやって来た3人と違う者達で、7人が複数回出入りしていた。出る時は小さめの手荷物を持っており、そんなに大きく無い段ボールの箱の場合も有った。

段ボール箱は宅急便の物だと思われた。真理子は、パンを少しづつ食べ、合間にコーヒーを飲んでいる。銀三もパソコンを見ながら弁当を食べ終わると缶ビールを飲んでいた。銀三が、

「午後は、中の下っ端の連中がツープッシュの配達と宅急便出しに行ってるだけだろう。」
「飲むか?」

と缶ビールを勧めて来る。真理子が少し躊躇うと、

「車、運転する訳じゃ無ぇし。」
「後は、帰るだけだろう?」

と真理子の手に缶ビールを押し付ける。真理子は、

「物を貰う訳には。」

と言うと銀三は、

「情報提供者と飲むのも仕事の内だろ。」

としたり顔で言って来る。その言葉に真理子は笑い、

(特に慌てて支部に戻る必要も無い動画内容だ。)
(今晩は直帰しても良いかな。)
(確かに情報提供者との付き合いは大事だ、構わないか。)

と思い、缶ビールを開け飲み始める。銀三は微笑み、ツマミの裂きイカの袋を開け真理子にも勧める。真理子は会釈して裂きイカを取り上げ口に運びながら更に動画を早送りで見て行く。

元喫茶店から大勢が出て来た、数えると10人だった。朝来た、半グレのメンバー1人と初めて見る2人に午後配達で出入りしていた7人も含まれている。

初見の2人は朝来た半グレの男と話している事から半グレのメンバーだろうと見当を付けた。真理子は、寝泊まりしている連中の見張り役ではないかと思った。

そして手入れが入った時にも対応する役目を負っているのだろうと。録画画面の右下に時計表示が有り、午後7時過ぎだった。銀三が、

「みんなで飲み食いに行くんだな。」
「最近は、飯も酒も良くなったそうだ。」
「儲かってんだな。」

と面白く無さそうに言う。3時間後に全員帰って来た。何人か白いコンビニ袋を下げていた。未だ飲み足りないのかも知れない。

真理子は更に動画を早送りして見ていく。午前中来た3人が出て行く。帰ったのだろうと真理子は思った。その後に出入りは無く動画は終った。


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