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ヤクトリの女
【熟女/人妻 官能小説】

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ホーム-2

ヤクトリの通常の捜査にほぼ戻ったので、真理子は再び支部で課を管理する業務に就く。部下達も2人、3人一組なので明日から交代で半日休暇を取って貰う予定だった。

暫く全員休暇無しだったので、半休で申し訳ないが休ませ様と部長と話し合ったのだ。真理子は、管理業務が有るので休めないが構わなかった。

街に繰り返した部下達が夜中に戻って来た、全員一様に浮かない表情だ。ツープッシュを以前仕切っていた半グレグループを調査していたのだが、全くと言って良い程情報が無かったらしい。

その半グレグループは、元々警察の摘発に備えて同業メンバー以外の横の繋がりは禁止されていた様だ。幹部クラスのメンバーにも徹底されていて、ツープッシュの事を知らない幹部達もいたのだ。

最初のツープッシュを摘発する時にも可能性が指摘されたが、その半グレグループでツープッシュを扱う連中は完全別行動で、しかもその連中もいくつか班に分かれていてかなりの大所帯なのでは無いかと言う推測が有った。

何故ならツープッシュが短期間で広範囲に広がり、摘発した連中の販売エリア外にもツープッシュの被害者が多数出たからである。半グレグループのリーダーは、今国外逃亡しており確かめようが無かった。

真理子はどうすべき考えて、半グレグループが主に活動していた繁華街、クラブやショットバーなどレイプ被害者が立ち寄った場所での捜査を命じた。


 仕事から帰宅して布団を敷いた後、銀三は明日定休日何しようかと思ったが、暫く痴漢は止めとく事に決めたしパチンコ位しか思い付かない。

(パチンコでも行くか、朝一で。)
(そう言えば、明日は四日後だ。ヤクトリに言った日だ。)
(来ねえだろう、ぐったりしていたし聞こえて無かったかもな。)
(パチンコ次第で寄るか、あのホーム。)

銀三は、横になりそんな事を考えている内に眠りに落ちた。

 昨晩遅く、真理子が支部を出ようとした時痴漢グループによる傷害事件が発生したとの情報がメッセージで入って来た。鉄道公安課から部長経由で来たのだ。

終電に近い時間の電車内で彼氏と一緒の女性に痴漢しようとしてトラブルになり、痴漢グループのメンバーがナイフで切り付けたのだ。幸い傷は浅く、痴漢グループは逃走したと言う。

所轄の警察も応援に入り、地元の路線への警ら活動をする事になったらしい。真理子は、朝いつもより早く起きると支部に向かい新着情報をチェックした後デスクワークに取り掛かった。


 銀三は、遅めの朝食を取った後最寄りの在来線に乗った。近くのパチ屋は全然出ない、少し遠いが行きつけの店舗の一つに出向こうと思ったのだ。駅の中には、制服警官の姿があり、ホームにも私服警官が見受けられる。

銀三は、自分に関係あるのかと少し緊張したが警察は銀三に見向きもしなかった。パチ屋で顔見知り達と話しながらパチンコしているとその内の1人が駅に警察が多かったと言う。

別の一人が、電車で痴漢グループがナイフで人に切り付けたからじゃないかと言った。テレビニュースで見たらしい。銀三は、そんな事が有ったのかと思った。銀三は、テレビはほとんど見ない。

(半グレの連中だろう。)
(ナイフまで使いやがって、何やってんだ。)

と半分呆れ、半分怒りながら思っていると余りお金を使わずに大当たりし、そのまま連チャンして行く。銀三は笑顔満面になる。

(朝一で来たかいが有ったぞ!)
(最初の小魚群で当たると連チャンが伸びる。)

とオカルトだと分かっていたが、銀三は結構信じていた。連チャンが終わり、少し打ち込んだ所で止めた。顔見知り達が、まだ伸びるかもよと引き留めるが用事が有ると缶コーヒーをみんなに配って店を出る。

景品交換した後早目の昼食を摂り時計をみて、

(帰る前に、あの駅に寄るか。)
(駄目元で、それからいつものスーパーで買い物して帰ろう。)

銀三は、パチンコに勝ち機嫌が良かった。最初の小魚群で当たる日はツイているのだ。


 真理子は、支部を離れて外出していた。緊急事態に備えて支部で待機している部下達には、情報屋に話しを聞きに行くと言ってあった。緊急以外は連絡不要とも伝える。

実際、真理子は良く情報屋に単独で会いに行く。情報屋は、元ヤクザや元半グレ、薬の元売人などが多い。情報屋によっては、単独で出向かないと話さない者もいる。

だが真理子が会いに行く予定の者は、真理子をこの前痴漢した男だ。自分を散々弄んだ男に会うのは気が引けるが、男に聞きたい事が有ったのだ。

再びツープッシュが出回り、レイプ被害者や痴漢被害者が出ている事に真理子は、責任を感じていた。3ヶ月前にツープッシュを扱う半グレグループを摘発した時に捜査が足りなかったのでは無いかと思ったのだ。

当時は、それ以上の捜査の広がりが期待出来なかったし、ツープッシュを使ったレイプ被害者をこれ以上出さない為に摘発に踏み切ったのだが、再びツープッシュによる被害者が発生している状況にその判断は正しかったのか迷ってしまう。

何としてもツープッシュの流通を抑えて、流している連中を再度摘発する。真理子は、強い決意と意欲で事に当たるつもりだ。それに繋がる情報をあの痴漢男が持っている事を望んでいた。

持っていたとしても簡単には話さないだろうが、説得するだけして見ようと思った。今のところ、他に有力な情報は無い。男に会うだけ会って見るつもりだ。

(でも、来るかしら。)
(駅には、痴漢グループの傷害事件の為警官が多い。)
(それに、忘れているかも。)

と真理子はやや気にはなったが、支部に一番近い駅から乗り込みさほど時間も掛からず目的の駅に着いた。乗り換え路線為、少し歩き例のホームに到着した。予定時間の正午までもう少し有る。


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