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ご主人様のため・・・
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ご主人さまのため・・・〜記憶〜-4

数時間後−−−−

「はぁ・・・はぁ・・・」
結衣の意識が朦朧とし、喘ぎ声も出せなくなった頃に、ようやく満足したのか、翔太は結衣の部屋を出ていった。
結衣は体を動かすことも出来ず、ベットの上でぐったりしていた。
ガチャ
「結衣ちゃん♪ただいま!東京行ったら結衣ちゃんに似合いそうなワンピースがあったの・・・・!!!どうしたのその格好!!!」
結衣へのお土産を持って入って来たのは麻弥。初めて見た時は清楚で、どこか冷たそうな雰囲気だった麻弥だが、話してみると勝ち気で姐御肌。結衣のことを妹のように可愛がってくれていた。
そんな可愛い結衣が、全裸でぐったりしてベットに横になっているのだ。驚くのも無理はない。
「麻弥さん・・・うっ・・ひっく・・」
「どうしたのよ〜。とりあえず服着なきゃね。」



「落ち着いた?」
「はい・・・」
あの後麻弥は、何を聞くより先に、動けない結衣の体を拭き、服を着せ、ベットに寝かせてくれた。
「にしても・・・翔太様も乱暴な抱き方するもんだね。」
「・・・・」
「なにか怒らせるようなことしたの?じゃなきゃ動けない結衣ちゃんほったらかしにしないでしょ?」
「・・・今日、川崎さんに頼まれてお使いに行ったら、リョウヘイって人にアキって子に間違われて・・・。その話をしたら、翔太さんの目の色が変わって、そのまま押し倒されて・・・」
「そっかぁ・・・」
「なんでなんでしょう。」
「ん〜・・・結衣ちゃんは記憶を取り戻したい?」
「それは・・・たまに親は何してる人だろうとか、兄弟はいたのかなとか、どんな暮らしをしていたんだろうって思います。・・・でも全然思い出せなくて・・・。」
「記憶が戻って、家族がいたら、結衣ちゃんはその家族の所へ行っちゃうかもしれないよね・・・?」
「・・・・」
「翔太様はそれが怖いんだよ。もう大切な人を失いたくないんだよ。」
「もうって・・・?」
「翔太様はね、お母様を失ったの。失ったって言っても亡くなったとかじゃなくて・・・旦那様に引き離されたのよ。」
「旦那様って早坂グループの社長さんですよね。」
「そうよ。数年前、旦那様はご病気になられて、子供が作れなくなってしまったの。旦那様はまだ独身で、当然子供もいなかったから、早坂グループは旦那様の代で終わってしまうかもしれないと、大騒ぎになったの。でもある日、旦那様が突然、数年前捨てたはずのお母様と、認知も支援もしていなかった翔太様を、早坂家へ迎え入れたの。」
「ひどい・・・自分の都合が悪くなったからって手の平返して!!」
「旦那様の子供だと認められた翔太様は、跡取りとして英才教育を受け始めた。それはそれは厳しかったわ。お母様とも引き離され、毎日毎日汚れた世界を見てきた翔太様は、ストレスから重度の喘息になってしまった。だから、前のあの町へ行ったの。1番の薬はお母様と暮らすことなのにね・・・。」



麻弥が自分の部屋に戻り、一人になった結衣はなかなか寝付けないでいた。色んな事がありすぎて頭がごちゃごちゃしているからだ。
「海にでも行こうかな・・・」
あまりうまくは動かないが、近くの海くらいは行けそうだった。

・・・・−−−−

ザ−・・・ザ−・・・
波の音しか聞こえない砂浜。今夜は満月でとても明るい。

ザッ

『足音?誰?』
バッと振り返るとそこには・・・


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