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島の少女(海女編)
【ロリ 官能小説】

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12)巨乳おばさんの葛藤-2


顔を上げると、目の前の壁には曇り止め対応のガラスが嵌まっていて、そこには自分の顔がこちらを見ている。
黒髪でミディアムとセミロングの間くらいのストレート。それを昼間は後ろでまとめて後頭部にピンで留めていた。今は脱衣所で外したので、さらっと流れている。
基本的にメイクは嫌いな方だったが、離婚してからは、ほとんど化粧をしたことが無い。肌自体はまだまだカサついてなかったし、もう見せる相手もいないと思っていたからだ。髪も若い頃から一度も染めたことは無い。最近は白髪が無いか鏡で調べる日課も出来ているが、まだ捜索に引っかかった物はいない。

あ〜あ、この顔、やっぱりおばさんだよねえ…

他人からは今でも『10歳は若いね』と言われるけれど、自分ではどうしてもモデルをしていた頃が基準になってしまい、今の顔はとても見られたものではない。
有名ではなかったけれど、それでも一応モデルとして事務所に所属できた顔なので、20歳前後の頃は、それなりに可愛かったと思う。当時から丸顔で童顔だったので今でもその傾向はある様なのだが、それでも自分から見ると、やはり おばさん の顔でしかない。

ゆうこは自虐的な自分観察を中断して、髪を洗った。
考えてみたら、自分の身体で衰えていないのは、この『髪』だけかもしれない。だから、念入りにきれいにしようと思う。
後で、よく乾かさないと… 特に今日は…

そう思いながら、タオルで軽く髪の湯を拭いて、出しっぱなしにしていたバスタブの湯を止めてから、そこに全身を浸した。ある程度、寝ころべる形のバスタブなので、気を付けの格好で手足を伸ばす。

そして、今の自分の身体の内、少し気になる部分の事に気持ちが行く。

実は、3年前、さなの父親に出て行かれてから、全身に原因不明の湿疹が出来た事がある。
しばらくは軟膏を塗ったり海女地区の内科(女医)に行ったけれど、全くよくならなかったので、本土の皮膚科を紹介してもらった。
診察日は通院が一日仕事になるから大変ではあったが、そこも女医なので安心して通った。それでも、原因はやはり分からず、薬を替えながら様子を見る日々が続いた。
ある通院の時、このままでは蒸れてしまうからと全身脱毛を勧められた。医療脱毛と言うそうだが、それは病気になった人だけでは無くて、将来の病気や介護に備えて40代の女性なら受けるのは普通になりつつありますよ、との事だった。また欧米では、特に富裕層を中心に医療だけではなく美容外科の方でも脱毛は流行っているそうで、将来の病気に備えてだけではなく、日常の生理の処理に対しても衛生的だから、と説明を受けた。

そして、ゆうこの場合は、治療目的だから健康保険も使えるから費用も大したことないですよ、と言われて、思い切って脱毛処理を受ける事を決めた。
それは、実際にその時、湿疹と汗で不快だった事が大きな理由だったが、それ以外にも、もう男はこりごりだから、気にせずに下の毛も無くしちゃえ、という気持ちもあったのは確かだった。
施術は1年前後掛かるとも言われたし、少し痛いとも言われたが、一度決めたら心は変わらなかった。

それからも定期的に本土に通い施術を続けたが、幸い8か月で終了した事と、痛さも我慢できる程度だったので、あまり辛くは無かった。
それに、何よりも、脱毛処理が進むにつれて、湿疹自体が改善した事が大きかった。3か月が過ぎて、目に見えて少し毛が減ってきた、と感じ始めた頃から湿疹も軽くなってきて、そして、脱毛が終わる頃には、湿疹は跡形もなく消えていた。
先生も最初は驚いていたけれど、「 おそらく精神的なものだったんでしょうね。 この処理を通して、何かご自分でも吹っ切れたんじゃないでしょうか 」との説明は、自分の中でとても納得できるものだった。不思議な事だけど、脱毛が進むにつれて気持ちも軽くなっていったのは本当だったからだ。

そして今、もちろん湿疹の痕は全く無いし、肌は以前よりもきれいな程だが、首から下には全く毛が生えていない。
そう気が付くと、また少し不安になってくる。無意識に右手が股間に伸びると、すべすべした手触りが返ってくる。自分では「もう男はこりごり」という気持ちでこの処理をしたけれど、皮膚科の先生の腕前が良すぎて、まるで最初から生えてなかったみたいな出来栄えなのである。

「 雄一くんに気持ち悪がられないかなあ… 」

ゆうこはいつの間にか、声に出して呟いていた。

やがて、ゆうこはバスタブから出て、火照った身体を洗い始めた。つい、雄一の事を意識して、さなに言ったのと同じ様に、タオルを使わずに、手の平とスポンジだけで皮膚をこすっていく。
でも、もちろん、ゆうこは今はオナニーをしなかった。雄一の事が、これからどうなるかも分からないし、上手くいかない可能性の方が大きいのだから、それどころでは無かったのだ。

洗いながら、脱毛し終わった頃の事も思い出していた。
終了した頃から生理が来たり来なかったりする様になって、皮膚科の先生から知り合いの婦人科の女医さんを紹介してもらった。それから去年、閉経… 生理が上がったという診断をもらって、それが原因で性欲が増えている事も知った。

元夫からの離婚宣告 → 全身の湿疹 → (首から下の)全身の医療脱毛 → 湿疹の完治 → 生理不順 → 閉経 → 性欲の復活 …

この3年間、ゆうこの身体に起こったのは、本当に慌ただしい事の繰り返しだった。
幸い今は、心身ともに落ち着いている。問題は身体のレベルが下がっている事と、脱毛の事だけだ。でも本当は、それが問題なんだけど… と言う事も分かっていた。


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