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浮世絵の女
【その他 官能小説】

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その2-1

湯場で出会った女、その名はあかねと言う。
ここは湯女風呂とも言い、吉原よりも人気があった。

そこで男達は、一階で湯船に浸かり、女に体や背中を洗って貰い
気に入れば湯屋の二階で茶を飲んだり、又は性行為を楽しむ。
この存在は遊廓をも脅かす私娼でもあった。

浮丸は、一目であかねが気に入った。
この女は、浮丸がひと汗掻こうと、
ふらりと出掛けて入った湯場で出会った女だった。
ここでは、女達は客の指名をひたすら待っていた。

客がどうしてもその女が欲しくなれば、
湯場主になにがしかの金を渡して
女を買い受けることができる。

いわゆる人身売買ということになる。
こう言う女達には、それしか生きる道はなかった。

ここで、女郎の身請けをするという行為は同じだが、
吉原での花魁のように、
仕込まれた教養や作法を身につけた女に対し
こうした湯場の女は、買った男の女房になったり
召使いや、性処理の為に貰われる女もいる。

いずれにしても、貧しい親たちは家族を養う為、
又、生きる為に泣く泣く娘を売ることがある。
その場所は様々であり、吉原の女郎屋であったり、茶屋等がある。

この湯場にもそんな女たちがいた。
身を崩した独り身の女などは、自らやってきて身を置いた女もいる。
あかねも、その内の女のひとりだった。

花街と言えば男の相手をする女郎屋があり、
そこでは、店の外の覗き窓から女を選ぶことができる。
店での最高位としての女が花魁であり、よほどの金を積まなければ
花魁を呼ぶことはできない。

花魁は、芸事、習い事に秀でた女達が客の相手をする。
人気のある花魁にもなれば、相当の知識があり、
古典や書道、茶道、和歌、箏、三味線、囲碁などの教養や
芸事等を仕込まれる。

そういう女達を相手にすることで優越感に浸る男には
金持ちや成り金の男が少なくない。




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