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夜宴
【SM 官能小説】

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夜宴-4

ええ、昨夜も夜宴の夢を見ましたわ。どんな夢かって。夜宴で素っ裸にされたわたくしが獣たちの卑猥な視線を全身に浴びながら羨望の言葉をひそひそと囁かれているのでございます。そして獣の誰かがこう言いました。脚を開いていつものように自慰をしなさいってね。ほんとうはとても恥ずかしかったのですが、獣たちの目の前でなぜか自分でも怖いほど大胆に心も体も開いていきましたの。獣の声に操られるように、脚を開き、中指を肉溝に這わせ、人差し指をあそこに忍ばせて自慰を始めたのでございます。まるで初めてあそこに触れた生娘みたいに。そしてそんな姿を獣たちの視線に晒されると、まるで自分が嬲られているような羞恥がわたくしを身悶えさせたのでございます。
わたくし、自分でも驚いてしまうくらい濡れましたわ。蜜でぬるりとしている秘所を夢中で掻(か)いていると、懐かしい体の疼きがしびれるように全身に拡がっていったのでございます。ううん、眠って夢を見ている感覚ではなく、はっきり目覚めている感覚ですわ。もしかしたらわたくしは夢を見ているのではなく、ほんとうに夜宴に捧げられたのかもしれないと思っておりますの。
あら、先生もわたくしが自慰をするところを見たいっておっしゃるの。わたくし、先生が見ていると、今すぐにでも自慰が始められそうだわ。夜宴のときみたいに、指だけでイッてしまいそうなとてもいやらしい自慰。わかっておりますわ。先生の唾液でしっとりと濡れたこの指で、夜宴ときみたいにとても卑猥な声をあげて、今ここで自慰をしなさいって先生はおっしゃっているのね。そんなことは言っていないだなんて、何を今さらおっしゃるの。すでに先生はここに入ってきたとき、わたくしの手を取って指をお舐めになったではございませんか。わたくしの自慰をする指って美味しかったでしょう。わたくしの指を咥えて、涎を唇に滲ませた先生のお顔ってとても可愛かったわ。ほら、スカートの中に潜ませたわたくしの指が先生の涎と唇の熱を含んだままショーツの上からあそこを撫でているわ。いやだわ、先生ったら。もっと脚を開けだなんて。あっ、ああっ………わたくし、もうあそこの花芯が濡れかけていますわ。

焦らさないでくれって。でも扉の向こうには受付のあの看護婦が、わたしたちのことをのぞき見しているわ。いつもそうなのよ、あの看護婦は。先生に耳打ちしておきますが、受付のあの看護婦は危ないわ。どういうことであの女をここにお雇いになったかは存じませんが、よくもまあ、あんな狡猾な狐顔をした女をここに入れたものでございますね。この病院ではいつも先生とあの狐女とふたりだけだから、女はきっと先生に誘惑の牙を向けているのではありませんか。ええ、わたくしの女の感ですわ。そういう牙を女は誰もがもっているものでございますが、とくに彼女はとても淫らで危険な牙を持っているわ。それに彼女はわたくしに羨んでいます。こうしてわたくしと先生がこの部屋でふたりきりになることが女はとても気になっているに違いありませんわ。いつも扉の向こう側で密かに聞き耳をたてているの。わたくしがあのときのように先生を誘惑していないかと。あのときって、いやだわ、先生ったらお忘れになったの。あのとき、わたくしを抱きしめてキスをしてくれたではありませんか。男性に唇を奪われるなんて、ほんとうに久しぶりだったわ。そのとき、わたくしたちの姿を狐女が覗いていたのを先生はお気づきだったかしら。キスなんてしていないって。あら、そんなに恥ずかしがらなくていいじゃありませんか。先生のキスってとても情熱的で素敵でしたわ。わたくしのことをそんなに想っていらっしゃることがとても嬉しかった。お互いの唇の裏側を温め合って、舌を優しく、烈しく絡める若い恋人同士みたいな懐かしいキスでしたわ。実はあのとき、わたくしは狐女がこの部屋を覗いていることを知っていて先生のキスを受け入れたのでございます。彼女に見せつけるためですわ。

でも今日は、そろそろこの時間になると彼女は先に帰ってしまうはずだわ。先週、彼女が受付の部屋で男と食事に行く約束をしていた電話の声を偶然、わたくしは立ち聞きしたのですから。ええ、そのことを知っていたからこそ今日はこの時間にここを訪れましたのよ。狐女に邪魔されず先生とふたりきりでお話がしたかったから。あら、先生は狐女に男がいることを知らないはずはないわね。彼女は自分が抱かれる男がいるのに先生を誘惑しようとし、わたくしに嫉妬する。彼女はそういう欲張りで狡猾な女だわ。だからご用心なされた方がいいと思うの。


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