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ショールーム・立てこもり
【鬼畜 官能小説】

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序章-2

「おはようっ」
 所長の吉田だった。
「おはようございます」
 仕事の手を休めた女性たちが一斉に唱和する。
「今日も暑くなりそうだねえ」
「本当ですねえ」
 セミロングの黒髪を後ろに束ねたプロポーション抜群の斎木真理子が答える。三年前に結婚した人妻だが、子供がいないせいか弾力のある肌は健在だ。

「髪切った?」
 セクハラに該当するようなこんな発言も、人望の厚いこの男には無縁だ。
「似合いますか?」
 栗色のショートボブを片手で跳ね上げ、ファッションモデルのようなポーズを作ってみせた。この店で一番若い広瀬望菜(もな)は、二廻りも年の離れた上司にも臆するところがない。
「かわいいよ。プロポーズしちゃおうかな」
「ダメですよ。奥様に言いつけますよ」
 皆がクスッと笑い、その場が和む。

「式の日取りは決まった?」
「秋を予定してるんですけどまだなんです」
 今年結婚予定の佐々木麻衣は27歳。目鼻立ちのはっきりした清楚系の美人で、肩に掛かるさり気ないウェーブがその美貌を一層際立たせている。
「決まったら教えてよ。その日は開けとくから」
「えっ、来ていただけるんですか?嬉しいっ」
 幸せ絶頂の麻衣が、満面の笑みを浮かべる。
「もちろんだよ。何ならスピーチもオッケーだから」
「ありがとうございます。ぜひお願いします」
 軽く頭を下げた拍子にウェーブが動き、柑橘系の甘い香りがほのかに漂う。

所長の吉田は42歳。毎朝すべての所員に声をかけてコミュニケーションを取るのがこの男のやり方だ。温厚な性格で部下の面倒見もいいので、煙たがられることもない。







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