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V・R・Bの愉しみ
【ロリ 官能小説】

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おせっかいな将来のアイドル、水上紅緒-1

 オレの名は井島海翔。今年43になるフリーの雑誌記者だ。大学時代に付き合ってた女と20代後半にデキ婚。結局その子は流産しちゃって共働きしてたが、数年後、うだつの上がらないオレに愛想をつかして、離婚届に判をついたものを残したまま姿を消した。
 数年はそのままにしておいたのだが、ある日電話が来て「再婚するつもりだから、早く離婚届提出してよ」とぬかしやがった。以後、10年以上、バツイチ独身の生活を続けていた。

 どこで道を間違えたんだかなぁ・・・

 オレはよく考える。でも、それが何かよくわからない。漠然と思い出すのは小学校時代のことだ。あの頃に戻れたらなぁ・・・なんて夢のようなことを考えることもあったが、戻ったからと言って何をやり直すってことも思いつきはしなかった。


 どうやらマジでタイムスリップしたみたいだった。
 集団登校の待ち合わせ場所も、副班長として列の一番後ろから先頭の班長の山田さつきの赤いランドセルを見ながら、下級生たちが列を乱さないように注意することも。
 クラスが6年3組で、担任が新卒の女教師 鮎川奈緒美ってことも。学級委員が渡部朱音っていうショートカットの愛らしい女子ってことも、何かとおせっかいを焼いてくるクラス一長身の水上紅緒って女子も・・・、何ひとつ変わっていないのだ。
 ただ、自分の意識だけが43歳の中年男のままだってこと以外は。

 授業はえらく退屈だった。なにせ、小6のころから勉強だけはそこそこできた。オレは塾にもいかず、参考書を解くだけの勉強で私立の有名な男子校をお受験し合格。付属の高校大学まで出ているのだ。
 鮎川奈緒美の透き通る声を聴きながら、授業中に何度この状況の合理的な説明を考えてみたのだが、さっぱりわからない。ほかのクラスの同級生たちを観察しても、オレと同じように「大人の意識」を持ったままのやつがいるようには思えない。オレだけが異次元の世界に迷い込んでしまったようにしか思えなかった。

「海翔ぉ、何むずかしい顔してんのよぉ、今日は?」
 おせっかい女の水上紅緒がまとわりついてくる。あの当時は「うぜーデカ女だな」としか思わなかったが、こうしてみるとけっこうエキゾティックな愛らしい顔をしている。それもそのはず、こいつ中学2年の時に原宿でスカウトされて、清純派アイドルグループの一員になるんだったよな。あとで知った話だが、母親がフィリピーナでハーフらしい。確かに肌の色とかも少し浅黒い感じだった。
「今日も一緒に帰ってあげようかぁ? それとも4組のさつきちゃんと帰るのぉ??」
 下駄箱までついてきて話しかけてくる。
 あの頃は気が付かなかったけど、こいつオレに気があったんだ。頬を染め、目を輝かせ「メスの目」でオレを見てるじゃん。なんだ・・・そういうことかぁ。小学生なんて他愛もないもんだな。

「紅緒ちゃんと一緒に帰るよ・・・」
 上目遣いに長身の紅緒を見上げる。パァッと紅緒のほほが紅潮する。わかりやすい奴だ。
「ねぇ、もしよかったらウチ寄ってく?」
 間もなく別れなければならない路地に近づいたときオレは紅緒に声をかける。
「えっ?」
 いかにも意外だって表情で、オレの顔を見る紅緒。
「ウチ、共働きで誰もいないし、お姉ちゃんも部活で遅くなるから・・・」
「行っていいの?」
「うん、いいよ。おいでよ」
「わかったぁ」
「紅緒ちゃんちはへーき? 寄り道とかしても?」
「ぅん、へーきだよ。ウチも共働きだからさぁ」
「そーなんだぁ。宿題出たじゃん。一緒にやろうよ」
「うん!」

 そうだよ、この時代にめっちゃ仲良くなってたら、アイドルの彼氏だったかもしれないのになぁ。ってか、今からでも遅くないんじゃない。だってオレ、タイムスリップしてるんだから。
 紅緒はあまり勉強ができる方ではない。だから、オレに教わりながらさっさと宿題を終えられたのがよほどうれしかったみたいだ。

「海翔ってマジ頭いいよねー。やっぱさぁ、私立とか行くんでしょ?」
「んー、ボクそーゆーのよくわかんないんだよね。お姉ちゃんはお受験失敗しちゃって公立通ってるから、親はボクには失敗させたくないみたいだけど・・・」
「そーなんだぁ・・・。もし海翔が私立行っちゃったら、中学は別々になっちゃうねー」
「ぅん・・・」
「かなしいな・・・」
 学校での水上紅緒と違って妙にしおらしい。
「ボクも寂しいな、紅緒ちゃんと別の中学になっちゃうの」
 紅緒の手を取ると、ベッドへと導きそこで並んで腰を掛ける。
「今日はウチに来てくれてありがとう、うれしかったよ・・・」
 そういって甘えるように紅緒に抱きつく。
「ぁ・・・海翔ぉ・・・」
 どうしていいかわからないのか、水上紅緒はオレに抱きつかれたまま身動きしない。少なくとも拒絶の意思はなさそうだ。
「あっ!」
 そのままベッドに押し倒すと、紅緒が小さく声を上げる。上からのしかかるようにして抱きしめる。もうオレの股間は痛いくらいに勃起している。
「好きだよ、紅緒ちゃん・・・」
 そういうと驚いたように目を見開いている紅緒の赤い唇を奪いに行く。目を閉じる紅緒。二人の唇が触れ合い重なる。


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