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友達の母親は未亡人
【熟女/人妻 官能小説】

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覚醒、欲しがる未亡人 本間佳織@-2

スカートの上から、太ももの形が変わるほどに力を入れて触ってくるその手。
佳織が悪くないのは百も承知だが、声を上げて周囲に異変が伝わるのは嫌だった。
冷静を装うしかないのかーー唇をぎゅっと噛んで下を向くと、男の大きな掌が見える。

気持ち悪い……席を立ってしまおうか…そう思った時だった。

「……ほーんまさんっ!」

「きゃあっ?!」

佳織の背後から急に名前を呼ぶ声が聞こえて、体を抱きしめられた。
突然のことに佳織は驚いたが、佳織の太ももを執拗に触っていた手はその出来事と同時に手を引っ込める。
「チッ」と舌打ちをしたような音が聞こえた。

「佐藤くん、酔ってるからってセクハラはダメ〜!」

佳織と話していた東京本社の女性社員が笑いながらたしなめる。

理央だった。

ふわふわとした、猫っ毛のやわらかい髪の毛。
くりくりとした目。
女性的な顔立ちで、子供っぽく、オスくささを感じさせないところがある。
東京本社の女性からも人気があるのだろうということを佳織は今、認識した。

「ダメなんですか〜?!だって僕、本間さん大好きなんだもん。今日話できなかったから!」

「本間さん、亡くなった旦那さん一筋だから変なことしちゃダメよ!」

そうたしなめられても、佳織の体から理央は手を放さなかった。

「そうなのぉ?!本間さん、僕じゃダメ〜?!」

「なっ、何言ってるの。恥ずかしいから、おばさんからかうのやめなさい」

「やだ!ぎゅうってする〜!僕、明日帰っちゃうんだよ〜?!」

四十手前のくせに、そんなことを言っても許される、それが理央の特権なのだろう。
周りの社員は理央の子供っぽい姿にクスクスと笑っていた。
正直佳織は恥ずかしかったが、執拗に体を触られる不快感に比べれば、どうということはなかった。

「ーー嫌だったでしょ。僕の上司なんだ、ごめんね」

佳織を抱きしめながら、理央は耳元で誰にも聞こえないように呟いた。


(嘘……助けてくれたの……?)


ちょうど懇親会はお開きとなって、理央は自分が座っていた席へと戻って行った。







時刻は二十時半だった。

特に二次会などは行なわれず、その後の飲み会は各自に任されていた。
理央はというと、女性社員から飲みに行かないかと声を掛けられている。
それを見つけて、佳織は声を掛けようかどうか迷ったが、理央も佳織に気づいたようで、周りの社員を押しのけて佳織の側まで来る。
佳織が先程のことでお礼を言おうと、喉元まで言葉が出かかったときだった。

「ーーごめんなさい」


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