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義母
【義父/義母 官能小説】

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新しい母-1

中学3年生の亮介は電車通学をしている。175センチ70キロの体格は父親をはるかに超えていた。部活もやらず塾にも通っていない。友達といった友達もいないので学校が終わると大抵自宅へ直行する。7月初旬の午後、自宅最寄り駅のホームに降り立つと、街の喧騒とうだるような熱気が体にまとわりついてくる。駅前から南へ伸びる商店街とは逆の方向に1分ほど歩いたところに亮介の自宅がある。父は歯科医院を経営している。

自宅がある駅北側は少し歩くと住宅街が広がり比較的静かである。自宅である3階建ての瀟洒な一戸建ては2年前に父の隆三が建てたものだ。1階が歯科クリニックで2階と3階が居住用となっている。学校帰りの亮介はいつものようにクリニックの待合室の様子を入り口ドアのガラス越しに目の端に捉えながらそこから少し離れたところにある家人用の玄関ドアを開けて2階へ上がった。

 リビングにもキッチンにも義母の美奈子の姿はなかった。いつものように夕食の買い物に出かけたのだろう。亮介は冷蔵庫から自分用に置いてくれている冷たい飲み物とお菓子を取り出して自分の部屋がある3階へ向かった。

亮介の実母は亮介が小学5年生の時に病気で亡くなった。母親が亡くなって以降、父親の隆三とは以前のように打ち解けて話すことが少なくなり部屋に閉じこもることが多くなった。亮介はもともと父親譲りなのか頭もよくクラスでは常に上位の成績であったが机に向かう時間が減り、半年もしないうちに成績は中位に落ちていた。

 中学に進んでからは、亮介は父親にねだって買ってもらったパソコンに毎日没頭するようになった。インターネットは亮介に大人の性とはどんなものかを手取り足取り教えてくれた。誰にも知られずに性的な画像や動画を見られることに唯一の楽しみを見出した。四六時中、下半身から湧き上がる強烈な性欲を吐き出すのにネットは欠かせぬものになっていった。毎日毎日、部屋に籠っては自慰行為に耽った。

 亮介が中学2年の11月、日常生活に一大変化が訪れた。父の隆三が再婚することになったのだ。
事前に隆三から再婚の話があったときは驚いたし嫌だったが強く反対する理由も思い浮かばなかった。新しい母親は美奈子といい、父の医者仲間の紹介とのことで、父より15歳年下の美奈子は38歳で初婚だった。

亮介が父から最初に美奈子を紹介されたのは結婚の3か月ほど前であった。顔の小さな145センチほどの色白な女性で、落ち着いた花柄のワンピースを纏っていた。美奈子は口数の少ない控えめでおとなしそうな感じだった。小柄なためか年齢よりも若く見えた。

 彼女が、「美奈子です」と頭を少し下げて亮介に挨拶したとき、亮介はぴょこんと頭を下げながら目は瞬間的にワンピースの中の美奈子の裸体を探っていた。亮介の頭にはいつもネットで見ているいろいろの体型の裸体が駆け巡った。ほっそりした‘なで肩’の上半身につながる腰の丸みが艶かしかった。なぜか心がざわつくのを感じた。

クリニックには歯科衛生士の女性一人と受付の女性の計二人が勤務していた。駅近くということもあり患者数は多かった。美奈子はクリニックの手伝いはせず、いわゆる専業主婦として暮らしていた。当初から美奈子は亮介の扱いに戸惑っているようであった。無理もないであろう、自分よりもはるかに大きい背丈の息子が急にできたのである。

 美奈子も彼女の両親も随分この結婚に踏み切るのを悩んだが、結局、年も年だし医者の嫁になるということで決心したようである。亮介は美奈子とは家族になってからも必要最低限の会話しかしなかった、というかできなかった。美奈子もなんとか打ち解けようと努力はしているようであったがいつまでたっても二人はよそよそしい他人のままであった。


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