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『HIDDEN AFFAIR』
【学園物 官能小説】

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『HIDDEN AFFAIR』-2

−やべ…。マジでおさまんねー…。
棗のペンを滑らす音と比例して、空哉の興奮も上昇する。
すりっ…。
「あっ…」
触れたい衝動が身体を押した。
手が棗の膝に触れていた。
「く、空哉?」
恋人の思わぬ行動に声をひそめて諌める。
しかし、彼の手はスカートの中に滑り込もうとしていた。
「こらっ…、やだよ…」
閲覧席の方を気にしながらその手を払いのけようとするが、
すりすり…。
なおも執拗に攻めてくる。
抵抗が空哉の興奮を増していた。
−とまんねえ。
棗の座っている回転イスをぐいっと動かした。
彼のちょうど正面に棗の股が目に入る。
「ちょっ…やだ」
スカートの裾をあわてておさえ、膝を閉じた。
「棗、ちょっとだけ」
「ば、ばかっ。何考えてんのよっ」
空哉の手が膝を割ろうとしている。
あまり物音をたてると気づかれてしまうかもしれない。
抵抗はするが、気付かれないかと周りも気になる。なので、空哉に抵抗する力は散漫する。
そうなると、男の手によればその砦はたやすく破られる。
ぐいっ。
「あ」
棗の股間はもう空哉の目の前だ。
暗がりだが、柔らかそうな太股の奥には水色のショーツが見えた。
その圧巻に空哉の目はとられた。
「いや…」
膝を閉じようにも膝頭をがっちりと押さえられている。
空哉の頭がスカートの中へ向かって潜り込もうとしている。
くしゃっ。
棗はそれを止めようと両手で頭を押さえた。
しかし、すでに空哉の顔面はその柔らかな太股の中にめりこんでいる。
空哉の短い髪の毛のくすぐったさに体中がひくついた。
−やだ、空哉ってばぁ…。
心の中の必死な叫びも恋人には届かない。
空哉といえば、その柔らかみを愛でるように口付けをしていた。
「んっ…」
短い声が漏れてはっとする。
幸い閲覧客には聞こえていないようだ。
しかし安心も束の間、今度は生暖かいものを感じた。
ペロッ…。
舌が這っていることに即座に気付くと、全身が震える。
「いやだよ…、くうやぁ…」
空哉を制するも、その実、力は抜けていた。
その間に、空哉は奥へ奥へと浸入していく。時折、軽く太股を食(は)んでいた。
棗の力が抜けている事を確信すると、右手を滑り込ませ、女の臭気の漂う奥の膨らみに向かって人差し指を突き出した。
ぷにっ。
あまりの柔らかさに空哉は驚く。
きしっ、と椅子が揺れた。
棗が感じている。しかもこんなところで−。
そう思うと悪戯心がムクムクと沸き上がる。
それと同時に空哉の股間の張りも自分の欲望を更に主張し始めた。
ショーツ越しでも指先に湿りを感じることが出来た。指を押し付けたまま、ゆっくりと上下させる。
「んく…」
唇を噛み、必死で喘ぎを押し殺す棗。熱く潤んだ目は閲覧席とスカートの中の空哉とを交互にせわしなく見つめている。
「は…」
空哉の指先がクリトリスの回りにくるくると円を描いていた。
−すごい濡れてきた…?
ショーツを越して指に粘着質な潤いが容易に感じられる。
そのまま爪でクリトリスを擦ってみた。
「んぁ…」
椅子が殊更大きな音を立てて軋む。
たまらなくなった棗はカウンターの端を掴む。すると、椅子のキャスターが回り、椅子ごと前進した。
「わぷっ」
必然的に空哉の顔と棗の秘部は密着することになる。
−ちょっと苦しいかも…。
股に挟まれ荒々しく息を吐く。
そうしてまた空哉の熱い息を鋭敏な部分に浴びた棗は一層身をよじらせた。
その時だった。
がちゃ…。
カウンター右手の出入口から一人の男子生徒が入って来た。
―やばいかも…。
棗はコンコンと空哉の頭を小突く。
「ストップ」の合図。
しかし、空哉は一向に顔を出す気配がない。
侵入者に気づいていないのか…。


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