投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』
【その他 官能小説】

『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』の最初へ 『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』 3 『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』 5 『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』の最後へ

『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』-4

「こんなに硬くして…」
低い声。親指と人指し指に込められる、力。両胸の乳首がツンと上を向いているのが自分にも分かる。大沢は唇を離し、正面から両方の手で、果穂の乳首をもて遊ぶ。余った指先が、乳房に沈められ、果穂の逃げ場を奪う。
「いやぁ…」
上着をめくり上げられ、露わになった乳房を、大沢が見る。隠そうとする果穂の手を、大沢の手が遮る。唾液に濡れた舌が、左の乳房に落とされる…。ゆっくり、ゆっくり、中心部へ向けて…何かを掬いとる様に、何かを吸い出す様に、大沢の愛撫が果穂の胸で続く。肩の位置をずらす。大沢の唇を乳首に当てがうために…。
大沢が跪く。上着から果穂の腕を抜く。上半身、裸。閉じかけた目に映る、自身の胸と大沢の顔。口に含まれた乳首が優しく噛まれる度、どうしようもなく喘ぎ声が零れる。乳房を絞る様に掴まれ、突起した乳首がさらに敏感になる。ジュルジュル…果穂に聞かせる様に大沢が音を立てる。
「あぁぁぁぁあ…ん」
果穂が喘ぐのを確かめては、歯を立てる。
「痛い…かい?」
首を不乱に振り果穂は返す。
「いい…痛いけど…いい、の」
濡れた髪が耳に冷たい。
「本当に悪い子だ…」
低く呟くと、今までなかった力で大沢は乳首に歯を立てた。猫の様な長い喘ぎ声が、部屋に響いた…。
タオル…。何時の間にか果穂の首から落ちたタオル。大沢が拾う。軽いキスを果穂の鼻先に交わし、大沢はタオルで目隠しをする。
「恐いかい…?」
果穂の後頭部に腕を回し、タオルを結わきながら問う。小さく首を振り、果穂は“受け入れ”の意思表示をする。瞬間…体が宙に浮く。身を硬くする果穂に大沢が囁く。
「ベッドへ行こう…」
大沢に抱き上げられ、方向感覚を失う。さっきまで見ていた部屋の光景を思い出そうとしても、体の熱が遮ってしまう。果穂は夢中で大沢の肌に唇を這わせる。ドアの開く音。違う匂い。静かに下ろされ、全身で感じる柔らかなベッドの感触…。
視界を奪われ、耳に神経が集まる。物音。気配。全てを感じ取ろうとする。一瞬離れた大沢の気配が戻ってくる。唇と唇。初めて触れる…唇。差し込まれた舌先。混じり合う、唾液。ぶつかり、音を立てる歯。こんなにも愛しく唇を求めたのは、初めてだった。再び果穂の体に大沢の舌先が伸びる。と同時に、大沢の両手が果穂の両手首を押え、頭上へと導かれる。手首と手首を重ねられ、大沢の手が離れるのと入れ替えに、布の様な感触が果穂の手首に巻き付く。縛られた両手が自由を失う。
「大丈夫だね?」
低い声が舌先と同時に耳奥に入りこんできた…。
両手を頭上に縛られ、大沢の愛撫を受ける。首筋。肩。脇の下。体をくねらせ、果穂は奥歯を噛み締める。太股に当る熱い肉棒の感触に、自分が裸にされている事を知る。大沢のペニスの先端から流れ出た液が、果穂の脚に塗られてゆく。見えない。動けない。でも、今…誠に感じた“楽しまれてる…?”という疑問は微塵も感じ得ない。大沢の愛撫は的確に果穂の快感を突き、感じたことのない興奮を与えてくれている。
「ほら…こんなに…」
大沢が果穂の頬に指を擦りつけてくる。ねっとりとした液が、自身の愛液であることくらい、すぐ分かった。おびただしい愛液が…溢れていた。
“入口”辺り…。縦筋に沿って、大沢の指が上下にゆっくり動いている。入れるでもなく、撫でるでもなく、ただただ、果穂の肉襞を描く様に、ゆっくりと動いている。
「腰が…動いてるよ…」
視界を奪われた果穂に、大沢の低い声は魔法の様に聞こえる。羞恥心も、理性も奪い去り、従順な家畜の様に為すがままの自分を許してしまう。否、そんな自分をさらに求めてしまう。支配されることの喜び。与えられることの悦び。自分が小さな湖だとするなら、大沢は湖畔で石を投げ込む男…石が投げ込まれる度に、波紋が湖全体に広がってゆく。波紋はあちこちで起こり、時に重なり合って、時に絡み合ってゆく…。
「あぅぅ…あう…ん」
背を反らし、足の指先に力が入る。いきなり秘部に触れた舌先が、肉襞を分け入りクリトリスを捉える。舌先で押し込まれ、唇で吸い上げられ、クリトリスを中心に神経が麻痺していく感覚。両肘で自身の頭を抱え、顔を振り、果穂は身悶える。喉の奥から喘ぎ声が漏れる。吸う。きつく。舐める。強く。大沢に舌先が自在にクリトリスを操る。
「開くんだ…そう…もっと開いて」
愛撫を続けながら大沢が果穂に言う。餌を前に涎を流す犬。果穂は自ら膝を立て、大きく大きくその脚を開く。大沢の2本の人指し指が、ジュクジュク濡れた花弁を左右にこじ開ける…。


『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』の最初へ 『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』 3 『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』 5 『果穂〜濡れた笑みをあなたに〜』の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前