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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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狙われた母娘-3


『雪絵…かあ。35才の熟女にゃソッチの方がお似合いだなあ?』

『娘の名前は何て言うのかな?ボク今から楽しみだなあ〜』

『何だよ、新人クンはロリ好きなのかあ?そういうヤバいヤツ、俺は嫌いじゃないぜ』

『そういや雪絵って離婚してたよな?再婚って情報もないし、無駄に騒ぐヤツは居ないってワケだな』


もはや母娘の運命は決まってしまった。
陽は高く上り、やがて傾いていく……その時間経過は生き地獄へのカウントダウンであり、陽の光りが空から消えた今、それは凶悪な獣共の絶好の《狩り》の時間……。



「ママ、今日は部活休みになったから先に帰ってるね?」

{駄目。嫌な事件が起きたでしょ?ママが駅に着くまで待ってて}


ほぼ同時期に二人の同僚が失踪したからだろう。
母親の雪絵は娘の一人での帰宅に難色を示した。


「大丈夫だって。一人で街を歩いてる人なんていっぱい居るじゃない。ママったら心配し過ぎ」

{愛ったらホント言うこと聞かないわね。ママの言ってるコト解るわよね?}


娘の名前は愛という。
13才の中学一年生だ。


「ママの残業が終わるの待ってたら宿題終わんない!それに誰が私なんか狙うっていうの?」


自立心が強まる思春期の少女が、素直に母親の言うことを聞かないのは当然と言えば当然。
仕事中なのもあって、雪絵は愛の主張に折れるしかなかった。


{じゃあ気をつけてね。出来るだけ人の多い道を……}

「はいはい。解りましたよ、ママ」


母親の残業が無ければ駅で落ち合い、一緒の電車で帰宅するのだが、今日は一人での帰宅を愛は選択した。

朝より空いた車内でシートに座り、何とも無しにぼんやりとした時間を過ごす。
斜め前や真横からの恐ろしい視線に気づきもせずに……。


夕闇の中を帰宅するのは愛からすれば日常の事。
流れゆく車のヘッドライトも、点滅から赤に変わる信号機も……。


「ただいま〜」


独り言のように言いながら、愛は玄関の鍵を開けた。
町外れの小さな二階建ての家は、どうにかお金を工面して買った中古住宅。
真っ暗な窓は誰も家の中に居ない証拠であり、狭い庭のスペースには車も止まってはいない。



ガチャッ…とドアノブが音を発てた……そしてキィ…とドアが開き、いつものように玄関に足を踏み入れる……ここまでが愛の《日常》だった……。


「ひゃッ…な、なにがッッッ…あもおぉぉおッ!!??」


吉田は薬品を染み込ませたタオルを愛の顔面に押しつけ、弱々しくも必死に藻掻く身体を鈴木が押さえつけた。


『す、凄いや。こんな簡単にやっちゃうなんて』

『いいからドア閉めろ。まだ本命を狩ってねえんだぜ』


箱バンを運転している田中以外の全員が、この家の中に侵入していた。
毛髪が落ちぬようストッキングを頭から被り、指紋が残らぬよう極薄のゴム手袋を嵌めている。


『気持ち良さそうにスヤスヤ寝てるぜぇ』

『よぉし、部屋中のカーテン閉めて灯りを点けろ。怪しまずに雪絵が入ってくるようになあ』


自宅が恐ろしい罠と化した時、雪絵は電車に揺られていた。
二週間前の月曜日、あの可愛らしい新庄由芽が痴漢を逮捕したという驚くべき事件が起き、そして直ぐに無断欠勤して姿を現さなくなってしまった。
そして立て続けに奥村チーフまで消息不明となり、テレビで報道される事態にまで発展した。

それほど仲が良かったわけではなかったが、同僚が二人も失踪するなど〈何かある〉と思うのが自然であり、尚のこと娘の愛が心配でならなかった。


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