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君の手〜side優〜
【失恋 恋愛小説】

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君の手〜side優〜-2

居酒屋を出た時には夜が光り出していた。
最後にナナと触れ合った。喉の奥がひどく軋んだ。
俺はナナの手を握り締めた。やはり暖かった…涙が出そうになるくらい。
離したくない…離したくない…離さなければならない。

最後は笑って…ナナの願いを叶えるために俺は必死で涙を止めた。

早く大人になりたい。この小さな手を守れる大人に…

駅で別れた。笑顔で手を振るナナはいつも通りで明日もまた
【おはよ〜(^^)】
とメールをくれるかのような…

ナナといた半年、ずっと笑顔だった。ナナの力はすごいと素直に思ったとき浮かんだ言葉はさよならではなく、ありがとうだった。
ナナに最後のメールを送ると涙が溢れた。

ありがとう…本当に愛してた。嘘臭いってナナは笑うかな、でも本当なんだ。
ありがとう。
また2年後会うときはナナに負けないくらいの笑顔で会えるように…
ナナの小さな手を守れる男になるように…
今はその手を離してしまうけど諦めるわけじゃない。またいつか会った時は決して離さないから…

それまで笑顔で。
ありがとう。ナナ…


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